メタル回線とは銅線を利用した電話回線のこと
メタル回線とは、銅線を利用して音声を伝送する電話回線をさします。銅線ケーブルが通電しているため、停電が発生しても通話が継続できる点が特徴です。
メタル回線の種類や光ファイバー・光回線との違い
メタル回線には、アナログ回線やデジタル回線(ISDN)、VDSL、ADSLなどの種類があります。それぞれの概要や特徴は以下のとおりです。
種類 | 概要 | 特徴 |
---|---|---|
アナログ回線 | 銅線を通して相手方に音声を伝達する電話回線 | 電話サービスで利用される通信方式 |
デジタル回線(ISDN) | 音声をデジタル化し、銅線を通して相手方に伝達する電話回線 | 電話サービスで利用される通信方式。アナログ回線に比べてクリアな音質で通話できる |
ADSL | 電話回線を使用してデータ通信を行う技術 | アナログ回線よりも高周波数帯を使用し、アナログ回線に比べて通信速度が速い |
VDSL | 共用エリアまで引き込んだ光回線を、電話回線を使用して各住戸に提供する | マンションなどの集合住宅で利用される通信方式。ADSL方式に比べると通信速度が速い |
一方、光回線は光ファイバーと呼ばれる石英ガラスやプラスチックで作られた伝送路を使用した回線です。光回線では、光を点滅させてデータ通信を行います。電話局からの距離に関係なく安定した通信が可能であり、高速通信にも向いている回線です。
メタル回線やアナログ回線の今後の見通し
メタル回線やアナログ回線の今後の見通しを、以下に分けてわかりやすく紹介します。
- NTTでは2024年1月からIP網へ移行
- メタル回線は今後も使用可能【悪質な勧誘に注意】
現在メタル回線を使用している方や、光回線への乗り換えを検討している方は参考にしてください。
NTTでは2024年1月からIP網へ移行
NTTの固定電話網は、契約数が減少していることや、交換設備の維持限界を迎えていることから、2025年1月にIP網への移行が完了しました。IP網とは、インターネットで利用されている通信方式のことです。
NTT東日本やNTT西日本では、2024年からIP網への切り替えが進められ、現在は移行が完了しています。一部仕様変更や使えなくなるサービスはありますが、工事や電話番号、電話機の変更など、利用者側が特別な手続きをする必要はありません。
アナログ回線やIP網への移行、ADSL回線などについては以下の記事で紹介しています。より詳しく知りたい方は併せてご覧ください。
「アナログ回線とは?IP網移行の背景や今後のインターネットと電話への影響も解説」
「ADSL回線からの乗り換え先の候補とは?光回線とそのほかの選択肢を」
メタル回線は今後も使用可能【悪質な勧誘に注意】
前述のとおり、IP網への移行が行われましたが、メタル回線が使えなくなるわけではありません。メタル回線に契約していた方は、特別な手続きをしなくても利用中の電話番号と電話機をそのまま使い続けられます。
一方、独立行政法人国民生活センターでは、IP網への切り替えに便乗した悪質な勧誘が横行しているとの注意喚起がなされています。
「固定電話が使えなくなるので、光回線に契約した方がいい」といった勧誘電話がかかってくるなどのトラブルが発生しているため、騙されないように注意しましょう。
IP網への移行は利用者側での手続きや自宅での工事は不要です。利用中の固定電話や電話番号が使えなくなるわけではない点は覚えておきましょう。
メタル回線から光回線に乗り換えるメリット
光回線への乗り換えは任意です。しかし、光回線に乗り換えることでメリットもあります。光回線に乗り換えるメリット・デメリット(注意点)を簡潔にまとめると以下のとおりです。
メリット | デメリット(注意点) |
---|---|
・月額料金が安くなる可能性がある ・現在の電話番号・電話機をそのまま使える可能性がある ・快適な音声品質で通話ができる ・回線事業者の便利なオプションサービスが使える ・安定した通信速度でインターネットを利用できる ・定額かつ無制限でデータ通信が行える |
・光電話への加入と光回線の開通工事が必要 ・通信障害や停電時に電話が使えない ・一部の電話番号に電話がかけられない |
メリットやデメリットを理解し、納得した上で判断しましょう。まずは以下のメリットから詳しく紹介します。
- 月額料金が安くなる可能性がある
- 現在の電話番号・電話機をそのまま使える可能性がある
- 快適な音声品質で通話ができる
- 回線事業者の便利なオプションサービスが使える
- 安定した通信速度でインターネットを利用できる
- 定額かつ無制限でデータ通信が行える
月額料金が安くなる可能性がある
光回線に契約すると「光電話」と呼ばれるサービスに加入できます。光電話はメタル回線の固定電話の基本料金より安い傾向にあるため、メタル回線契約時よりも料金を抑えられるかもしれません。基本料金や通話料金を比較すると以下のとおりです。
項目 | メタル回線(IP電話) | 光電話 |
---|---|---|
基本料金 | 1,700〜2,500円程度 | 330〜550円 |
通話料(一般的な国内通話) | 3分あたり8.5円 |
上記に加え、固定電話では通常必要になる39,600円(税込)かかる電話加入権も、光電話では不要です。
現在の電話番号・電話機をそのまま使える可能性がある
メタル回線の固定電話から光電話に乗り換えても、電話番号や電話機をそのまま使い続けられます。電話機の買替えが不要なほか、電話番号の変更による知人への連絡なども不要です。
ただし、利用するエリアや電話機がレンタルの場合などは例外になるケースもあります。乗り換える場合には、引き継ぎが可能かどうか、契約先に確認しておくことが大切です。
快適な音声品質で通話ができる
光ファイバーを利用した光電話は、性質上メタル回線を使用した通話よりも音声品質が高くなります。電話局との距離や周辺の建物の影響を受けることなく、クリアな音質で通話が可能です。
回線事業者の便利なオプションサービスが使える
光回線を提供している回線事業者ごとに、光電話向けの便利なオプションサービスを提供しているケースがあります。たとえば、「ドコモ光」の光電話では、以下のオプションサービスがご利用いただけます。
サービス | 概要 | 月額料金 |
---|---|---|
通話中着信 | 通話中に第三者から着信があった場合、通話を保留したまま第三者と通話ができるサービス | 330円(税込)/1契約 |
転送でんわ※1 | かかってきた電話をあらかじめ指定した電話番号に転送するサービス | 550円(税込)/1番号 |
発信者番号表示※2 | かけてきた相手の電話番号が、電話に出る前に電話機などのディスプレイに表示されるサービス | 440円(税込)/1契約 |
ナンバー・リクエスト※3 | 電話番号を「通知しない」でかけてきた相手に、「電話番号を通知してかけ直すよう」伝えるサービス。発信者番号表示の契約が必要 | 220円(税込)/1契約 |
迷惑電話ストップサービス | 迷惑電話を受けた直後に電話機で登録操作を行うことで、以降同じ電話番号からの着信時に、「電話を受けられない」旨を伝えるサービス | 220円(税込)/番号・1契約 |
着信お知らせメール | 着信があったことを、あらかじめ指定したパソコンや携帯電話のメールで確認できるサービス | 110円(税込)/1番号 |
ダブルチャネル | ドコモ光電話1契約で、同時に2回線分の通話ができるサービス | 220円(税込)/1契約 |
追加番号※4 | 「ドコモ光電話の契約番号+4電話番号」で最大5つの電話番号を利用できるサービス | 110円(税込)/1番号 |
出典:NTTドコモ「ドコモ光電話向けサービス | ドコモ光 | インターネット回線・固定電話」
オプションサービスは任意加入なので、ご自身の状況に応じて加入するかどうかを選べます。
※1 「転送でんわ」は、NTT東西の加入電話のボイスワープと一部機能が異なります。
※2 「発信者番号表示」のご利用には、対応の電話機が必要です。
※3「ナンバー・リクエスト」のご利用には、あわせて「発信者番号表示」のご契約が必要です。
※4 上記料金表に加え電話番号ごとにユニバーサルサービス料が必要となります。ユニバーサルサービス制度
安定した通信速度でインターネットを利用できる
光電話を利用する際には、基本的に光回線への契約が必要です。光回線はインターネット回線のなかでも通信速度が高速で安定しています。
メタル回線でもADSLやVDSLにてインターネットを利用可能です。しかし、通信速度や安定性では光回線の方が優れています。そのため、光電話への乗り換えにより、通話だけではなく、インターネットも快適になります。
近年では最大10Gbpsのプランが登場しており、より快適な高速通信を求める一般家庭や企業で利用されています。
定額かつ無制限でデータ通信が行える
光回線は速度制限がなく、無制限でデータ通信が行えます。ほとんどの光回線は料金が定額なため、料金やデータ容量を気にせずインターネットを楽しみたい方や、仕事で大量のデータを送受信する方にとっても便利です。
メタル回線から光回線に乗り換える際の注意点
メタル回線から光回線へ乗り換える際には、以下の点に注意しましょう。
- 光電話への加入と光回線の開通工事が必要
- 通信障害や停電時に電話が使えない
- 一部の電話番号に電話がかけられない
それぞれ詳しく紹介します。
光電話への加入と光回線の開通工事が必要
光電話は通常、光回線のオプションサービスとして提供されています。前述したとおり、光電話を利用するためには光回線への契約が必要です。
光電話のオプション料金とは別に、光回線の月額料金がかかる点には注意しましょう。また、光回線を新規契約する場合は工事が必要になることもあります。
ただし、すでに設備が導入されているマンションや過去に工事済みの住居であれば、工事不要で光回線が開通できるかもしれません。工事が必要かどうかは、契約を検討している光回線事業者に事前に問い合わせてみると良いでしょう。
通信障害や停電時に電話が使えない
光電話は光回線を利用して電話サービスを提供するため、光回線に通信障害が発生している場合や停電時には使用できません。停電時でも利用可能なメタル回線と比較した場合のデメリットのひとつです。
ただし、無停電電源装置(UPS)を用意しておけば停電時でも使えます。また、停電時でもスマホのモバイル通信では電話できるので、スマホを契約しているのであれば過度に心配する必要はありません。
一部の電話番号に電話がかけられない
光電話は、一部の特殊な電話番号にはかけられません。かけられない電話番号の一例は以下のとおりです。
電話番号 | サービス名など |
---|---|
0170 | 伝言ダイヤル |
0910 | 公専接続 |
161、162 | ファクシミリ通信網 |
165 | メール送受信 |
かけられない電話番号は特殊なものが多いため、困らない可能性も高いでしょう。ただし、困らないかどうかは人によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
メタル回線から光電話に乗り換えるなら「ドコモ光」がおすすめ
メタル回線から光電話への乗り換えを検討しているなら「ドコモ光」がおすすめです。「ドコモ光」では、オプションサービスの「ドコモ光電話」を提供しています。
「ドコモ光電話」とは、「ドコモの光回線(ドコモ光/ahamo光)」を使った固定電話サービスです。ドコモの光回線の使用料にプラス月額550円(税込)※5で使えるほか、今お使いの番号※6も電話機※7もそのまま使えます。
また、光回線の「ドコモ光 10ギガ※8」は、最大10Gbps※9の通信に対応しています。データ容量は無制限なので、Web閲覧やオンラインゲーム、大量のデータの送受信も快適になります。全国エリアで利用可能な「ドコモ光 1ギガ」プランもあり、ニーズに合わせてお選びいただけます。
光電話への切り替えを検討している方や、快適に利用できる光回線を探している方は、ぜひ「ドコモ光」をご検討ください。
月額料金 (ドコモ光1ギガ)※10 |
(マンション) タイプA・C:定期契約あり4,400円(税込)、定期契約なし5,500円(税込) タイプB:定期契約あり4,620円(税込)、定期契約なし5,720円(税込) 単独タイプ:定期契約あり4,180円(税込)、定期契約なし5,280円(税込) (戸建) タイプA・C:定期契約あり5,720円(税込)、定期契約なし7,370円(税込) タイプB:定期契約あり5,940円(税込)、定期契約なし7,590円(税込) 単独タイプ:定期契約あり5,500円(税込)、定期契約なし7,150円(税込) |
月額料金 (ドコモ光10ギガ)※11 |
タイプA・C:定期契約あり6,380円(税込)、定期契約なし8,030円(税込) タイプB:定期契約あり6,600円(税込)、定期契約なし8,250円(税込) 単独タイプ:定期契約あり5,940円(税込)、定期契約なし7,590円(税込) |
契約期間 | なし または 2年定期契約 |
最大通信速度※9 | ドコモ光 1ギガ:最大1Gbps ドコモ光 10ギガ※8:最大10Gbps |
お申込み方法 | ①ご相談フォームで受付 ②ご相談(希望の曜日・時間に電話) ③お申込み完了(そのまま電話でお申込み可能) |
※5 ドコモ光電話の金額です。通話料金は含まれません。
※6 お客さまが、転居前後でNTT東日本/NTT西日本の収容局が変わる場合、同一電話番号を継続してご利用いただけない場合があります。
※7 番号ポータビリティによりNTT東日本/NTT西日本のNTT加入電話から「ドコモ光電話」に切り替える場合、NTT東日本/NTT西日本よりレンタルしていた電話機の継続利用はできません。なお、NTT東日本/NTT西日本のひかり電話から「ドコモ光電話」に転用する場合、NTT東日本/NTT西日本のひかり電話契約時のルーターレンタル契約は当社に引き継がれます。
※8 「ドコモ光 10ギガ」の対象エリアは、一部に限られます。詳しくはこちら
※9 ベストエフォート値による最大通信速度
※10 定期契約プランは、2年間同一の「ドコモ光」契約を継続して利用することが条件となり、解約(定期契約のない料金プランへの変更含む)のお申出がない場合は自動更新となります。当該期間内での解約、定期契約のない料金プランへの変更などの場合、更新期間を除いて戸建タイプ 5,500円(税込)、マンションタイプ4,180円(税込)の解約金がかかります〈2022年6月30日以前にお申込みのお客さまの場合、戸建タイプ14,300円(税込)、マンションタイプ8,800円(税込)の解約金となります〉
※11 2年間同一の「ドコモ光」の継続利用が条件となり、当該期間内での解約、定期契約のない料金プランへの変更などの場合、更新期間を除いて5,500円(税込)の解約金がかかります。なお、「ドコモ光」とペア回線(「ドコモ光」と対になる携帯電話回線)の契約期間および更新期間はそれぞれ異なりますので、ご注意ください。

永年最大1,100円(税込)/月割引!※
・無料相談をする
※「ドコモ光」契約者と同一「ファミリー割引」グループ内の「eximo」 「eximo ポイ活」 「irumo(0.5GBを除く)」 「5Gギガホプレミア」「5Gギガホ」「5Gギガライト(1GB超)」「ギガホ プレミア」「ギガホ」「ギガライト(1GB超)」の契約者が対象です。「5Gギガライト/ギガライト(1GB超~3GB)」は550円/月を割引します。また「5Gギガライト」「ギガライト」のご契約で、ご利用データ量が1GB以下の場合は対象外となります。同一「ファミリー割引」グループ内に「ドコモ光」「home 5G プラン」の両方が存在する場合は、「ドコモ光セット割」が適用されます。月額料金が日割り計算となる場合は、割引額も日割り計算となります。
高品質な通話を求めるならメタル回線から光回線に乗り換えよう
メタル回線とは、銅線を利用して音声を伝送する回線のことです。NTTではサービスの提供が終了し、現在はIP網へ移行しています。
メタル回線のサービスは終了していますが、回線は使い続けられる仕様になっているため、特別な手続きをする必要はありません。しかし、電話の月額料金を抑えたい場合や、快適なインターネット環境を求めている場合は、光電話への乗り換えもおすすめです。
光電話への切り替えを検討している方は、ぜひ「ドコモ光」をご検討ください。快適なインターネットを利用しつつ、オプションサービスにて「ドコモ光電話」をご利用いただけます。

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