DNSの設定変更がおすすめのケースとは？仕組みや種類、切り替え時の注意点を解説

2024.11.05

自宅のインターネット環境を改善する方法を調べていて、DNSサーバーの存在を知った方も多いのではないでしょうか。

DNSサーバーを変更すると、通信速度の改善やセキュリティ性能の向上など、インターネットを使う上でさまざまなメリットがあります。

一方、DNSサーバーの適切な利用方法を理解しておかないと悪用されてしまい、情報漏洩や不正利用の被害に遭う可能性も考えられます。

本記事では、DNSサーバーの概要や設定を変更する際の注意点を解説するので、インターネット環境を改善したいと考えている方はぜひ参考にしてください。

記事サマリー

DNSサーバーとは？

DNSとは「Domain Name System(ドメイン・ネーム・システム)」の頭文字を取った略称で、インターネット通信を行う際、IPアドレスとURLの橋渡し役を担っています。

簡潔に説明すると、人間が認識しやすいURL(例：www.◯◯◯.com)を、コンピューターが認識するIPアドレス(例：192.0.0.1)に変換する機能を持ったサーバーのことです。

IPアドレスは数字の羅列で人間の脳では記憶しづらいため、DNSサーバーを介してインターネット通信を行うことで、IPアドレスに対応するURL(ドメイン)を付与して識別しやすいように変換しています。

なお、IPアドレスについては以下も併せてご覧ください。

「Wi-FiのIPアドレスとは？仕組みや種類、スマホでの確認方法を紹介」

DNSの仕組み

通常、インターネットを利用する際はWebサイトのURLを使ってアクセスします。

たとえば、Googleで何か調べ物をする場合、「google.com」というURLにアクセスして検索を行います。

このとき、コンピューター側ではインターネットに接続するために「IPアドレス」を使います。

ユーザーがブラウザにURL(ドメイン)を入力すると、DNSサーバーにそのリクエストが送信され、DNSサーバー内に格納された情報から、リクエストに対応するIPアドレスを割り当てます。

ブラウザは割り当てられたIPアドレスを元にWebサーバーにアクセスし、ブラウザ上でWebページが表示される仕組みです。

電話帳で相手の連絡先(電話番号)を調べるのと同様に、対象のWebページにアクセスすべくDNSサーバーでIPアドレスを調べる仕組みのため、DNSサーバーは「インターネットの電話帳」とたとえられます。

DNSの種類

DNSサーバーは、大きく「権威DNSサーバー(コンテンツサーバー/ネームサーバー)」と「キャッシュDNSサーバー(フルリゾルバ)」の2種類に分けられます。

権威DNSサーバー：URL(ドメイン)とIPアドレスを紐づける電話帳の役割
キャッシュDNSサーバー：権威DNSサーバーに問い合わせを行うサーバーのこと

DNSサーバーの種類を踏まえた上で、実際にWebサイトが表示されるまでの一連の流れは、次のとおりです。

ユーザーがドメイン名を入力する
デバイスからキャッシュDNSサーバーへリクエスト
キャッシュDNSサーバーから権威DNSサーバーへリクエスト
権威DNSサーバーはリクエストに適合するIPアドレスを探す
IPアドレスが合致した情報を権威DNSサーバーからキャッシュDNSサーバーに送信する
キャッシュDNSサーバーが要求元のデバイスへ情報を送信する

DNSサーバーの設定変更がおすすめのケース

DNSサーバーの設定変更がおすすめのケースは、次のとおりです。

回線速度を速くしたい場合
セキュリティを強化したい場合
接続できなかったゲームをプレイしたい場合

それぞれ詳しく解説します。

回線速度を速くしたい場合

一般的に、インターネットに接続する際はプロバイダが提供するDNSサーバーが用いられます。

プロバイダでDNSサーバーへの投資が積極的に行われていない場合、DNSサーバーが機能的に貧弱でボトルネックとなり、通信速度が低下している可能性が考えられます。

ほかのDNSサーバーに変更すると、インターネットの回線速度が向上する可能性があります。

セキュリティを強化したい場合

外出先で気軽に利用できるフリーWi-Fiは、一般的にWi-Fiに付随するDNSサーバーを用いてインターネットへの接続が行われます。

誰もが手軽にインターネットを利用できる点がメリットですが、同じDNSサーバーの利用者に悪意を持った人間がいた場合、情報漏洩や不正利用などの被害に遭遇する可能性があります。

このとき、DNSサーバーをプロバイダ以外が提供する「パブリックDNS」に設定すると、ほかの利用者からの悪用を防止できます。

接続できなかったゲームをプレイしたい場合

オンラインゲームのプレイ時にエラーが発生する場合、DNSサーバーの変更で問題が解消される場合があります。

たとえば、DNSサーバーを変更すると個人が開発したゲームや限定公開のWebサイトなどにアクセスできます。

ただし、個人が構築したDNSサーバーにアクセスする場合、情報漏洩や不正利用など、悪用されるリスクもあります。

DNSサーバーの設定を変更する際は、必ず注意点に目を通して自己責任で行うことを念頭においてください。

DNSサーバーの設定を切り替える際の注意点

DNSサーバーの設定を切り替える際は、以下の注意点があります。

適切に設定していないと逆に悪用されてしまう危険性がある
DNSサーバーの変更で通信速度が低下してしまう可能性がある

DNSサーバーの設定変更自体は誰でもできる簡単な内容です。

ただし、その内容に関する専門的な知識も身に着けておかないと、有害ソフトのダウンロードや偽サイトへのアクセスなどを促され、思わぬトラブルに見舞われる可能性があります。

最も有名なセキュリティ対策として、「ファイアウォール」が挙げられます。DNSサーバーを切り替える際は、しっかり対策を講じた上で適切な利用を心がけましょう。

DNSサーバーのエラーにお困りの方は「ドコモ光」がおすすめ

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