10GBASE-SRとは？10Gigabit Ethernetの規格を解説

2024.07.16

10GBASE-SRとは何か、ネットワークの構築などにあたって調べている方もいるかもしれません。10GBASE-SRは、10Gigabit Ethernetの規格のひとつで、光ファイバーの規格のなかで最も短距離に対応する規格となります。

本記事では、10GBASE-SRの概要、10Gigabit Ethernetの規格の分類などを紹介します。

記事サマリー

10GBASE-SRは10Gigabit Ethernetの規格のひとつ

「10GBASE-SR(テンジーベースエスアール)」は、最大10Gbpsに対応する「10Gigabit Ethernet」の規格のひとつです。Ethernetには、主に以下の種類があります。

Fast Ethernet(ファスト・イーサネット)
Gigabit Ethernet(ギガビット・イーサネット)
10Gigabit Ethernet(10ギガビット・イーサネット)

Ethernetの主な通信規格としては、たとえば以下があります。

Ethernetの種類	伝送速度	イーサネット規格名	ケーブル
Fast Ethernet	100Mbps	100BASE-FX	光ケーブル
		100BASE-TX	UTP/STP
Gigabit Ethernet	1Gbps	1000BASE-SX	光ケーブル
		1000BASE-LX
		10GBASE-T	UTP/STP
10Gigabit Ethernet	10Gbps	10GBASE-SR	光ケーブル
		10GBASE-T	UTP/STP

10GBASE-SRはLAN/MAN用途で用いられる「10GBASE-R」の光ファイバーの規格のなかで最も短距離に対応する規格です。

10GBASE-SRの通信にはマルチモードファイバーが用いられています。シングルモードファイバーでは1つのモードの光が伝搬するのに対し、マルチモードファイバーでは複数のモードの光が伝搬します。

10Gigabit Ethernetの規格の分類

イメージ

10Gigabit Ethernetの規格の分類として、大きく以下の4つがあります。

10GBASE-R
10GBASE-T
10GBASE-W
10GBASE-X

10GBASE-R

10GBASE-Rは、LAN/MAN用途で用いられる規格です。10GBASE-Rのうち、光ファイバーを使用する規格は以下の3種類があり、10GBASE-SRは3種類の規格のなかのひとつです。

	光ファイバーの種類	距離
10GBASE-SR	マルチモードファイバー(MMF)	60～300m(短距離)
10GBASE-LR	シングルモードファイバー(SMF)	10kmまで (中距離)
10GBASE-ER	シングルモードファイバー(SMF)	40kmまで(長距離)

10GBASE-T

10GBASE-Tは、ツイストペアケーブルで接続する10Gigabit Ethernetの規格で、最大100mの伝送距離に対応しています。

ケーブルとしては、ノイズを遮断するシールド処理が施されたSTPケーブルとシールド処理がないUTPケーブルがあります。

10GBASE-W

10GBASE-Wは、WANで標準的に利用されているSONET/SDHに適用させるためのWAN PHY仕様の規格で、WAN接続用途で利用されます。

10GBASE-SW(短距離)、10GBASE-LW(中距離)、10GBASE-EW(長距離)の3種類があります。

10GBASE-X

10GBASE-Xは、主にLAN用途で利用される低速伝送を多重化した規格です。

波長の異なる4つの信号を多重化してデータを送信します。光ファイバーケーブルを用いる10GBASE-LX4や同軸ケーブルを用いる10GBASE-CX4などの規格の種類があります

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