MAP-Eとは？IPv6通信の種類やメリット、デメリットを解説

2022.06.11

インターネットの通信方式、通信規格は過渡期を迎えており、さまざまな技術や選択肢があるため、インターネットやスマホに慣れていないとわかりづらい用語もあります。

しかし、難しい用語でも意味を理解し、適切なサービスに加入すればインターネットをより快適に楽しめます。

本記事ではインターネットの通信方式、通信規格に関するMAP-Eの基本的な知識や、IPv6通信の種類やメリット、デメリットを解説します。

記事サマリー

MAP-Eとは？

MAP-EとはIPv6とIPv4が共存するために開発された技術の1つです。名称のMAPは「Mapping of Address and Port(アドレスとポートのマッピング)」の略称で、Eは「Encapsulation(カプセル化)」を意味しています。

IPv6とIPv4の「IP」とはインターネットプロトコル(通信方式、通信規格)のことで、インターネットに接続されたパソコンやスマホがデータをやりとりするためのルールです。

IPv4はIPのバージョン4のことで、現在の主流です。一方、IPv6はIPのバージョン6のことで、IPv4の次に使われるプロトコルです。IPv4はアドレス（固有の番号）が将来的に枯渇する問題があるので、インターネットの通信方式はIPv4からIPv6への移行が必要です。

しかし、インターネットのルールをすぐにIPv4からIPv6に切り替えることはできないので、現在は段階的に変更しています。

MAP-EはインターネットのルールがIPv6に完全に切り替わるまで、IPv4を利用できるように考えられた技術の1つです。

MAP-Eを活用したIPv6インターネット接続の種類

イメージ

IPv6でインターネットに接続すれば、従来のIPv4よりも快適にインターネットを利用できる場合があります。

IPv6インターネット接続には次の3つの通信方式があります。

PPPoE IPv6通信
IPoE IPv6通信
IPoE IPv4 over IPv6通信

上記の通信方式のなかで、MAP-Eを活用したIPv6インターネット接続はIPoE IPv4 over IPv6通信のみです。

なお、解説する3種類のIPv6通信方式は、全てのプロバイダで利用できるとは限りません。ドコモ光なら今回紹介したIPv6通信方式を提供しているプロバイダが選べるので、契約時にしっかりと確認しましょう。

PPPoE IPv6通信

PPPoEとは、プロバイダからインターネット接続に必要な情報（認証ID・パスワード）を与えられる通信方式です。IPv4通信の頃から用いられている一般的な接続方式で、PPPoE IPv6通信はPPPoEのIPv6版です。

IPoE IPv6通信

IPoEとは、インターネットに接続する際に認証IDやパスワードを必要としない通信方式です。

IPoE IPv6通信は、IPoE方式でIPv6通信が利用できます。従来のPPPoE方式よりも大容量設備のため、利用者が多くなっても混雑しにくく、WebサイトやWebサービスの閲覧が快適になります。

しかし、IPv4通信に対応したWebサイトやオンラインゲームに接続する場合は、PPPoE方式になるので認証ID・パスワードの設定が必要です。

IPoE IPv4 over IPv6通信

IPoE IPv4 over IPv6通信はIPoE方式でIPv6だけでなく、IPv4に対応したWebサイトやオンラインゲームの接続も可能な通信方式です。

快適にインターネットが利用できる接続方式で、大容量設備のためIPv6とIPv4の両方で混雑が発生しにくいです。IPoE IPv4 over IPv6通信にMAP-Eは用いられています。

MAP-Eを活用したIPv6のメリット

MAP-Eを活用したIPoE IPv4 over IPv6通信のメリットは以下のとおりです。

簡単な設定だけでインターネットに接続ができる
IPv4のWebサイトやWebサービスにアクセスできる
インターネットの回線速度が速くなり、タイムラグが少なくなる
IPv4の「最大200Mbps」のような通信速度制限はIPv6にはない

IPoE IPv4 over IPv6通信では、インターネットに接続する際に認証IDやパスワードが必要ありません。アカウントやパスワードを入力し管理する面倒な手間が省けます。

また、IPoE IPv6通信では、IPv4通信に対応したWebサイトやWebサービスへのアクセスができません。

IPv4からIPv6に切り替えるには膨大な手間やコストが掛かるので、知名度や利用者が多いWebサイトやWebサービスでもIPv6に切り替えていないことがあります。

	インターネットサイト	SNS
IPv6に対応している	Google YouTube Netflix	Instagram Facebook
IPv6に対応していない	Yahoo! 楽天市場 Amazon Amazonプライムビデオ	LINE Twitter mixi

IPoE IPv4 over IPv6通信なら、IPv4に対応していないWebサイトやWebサービスに面倒な手続きをせずにアクセスできます。

ほかにも、IPoE IPv4 over IPv6通信には、インターネットの回線速度が速くなりタイムラグが少なくなる、通信速度制限がないメリットがあります。

IPoE IPv6通信は次世代の通信方式で、オンラインゲームやインターネットを快適に楽しめる通信方式です。

しかし、IPv4に対応していないWebサイトやWebサービスが多いことを考えると、両方に接続できるIPoE IPv4 over IPv6通信の方がおすすめです。

MAP-Eを活用したIPv6のデメリット

MAP-Eを活用したIPoE IPv4 over IPv6通信のデメリットは以下のとおりです。

IPoE IPv4 over IPv6通信に対応したルーターが必要
プロバイダによってはオプションサービスで追加料金が発生する
IPoE IPv4 over IPv6通信の通信技術はMAP-E以外もある

IPoE IPv4 over IPv6通信の利用には提供しているプロバイダに加入して、利用できるルーターを用意する必要があるため、ルーターのレンタル費や、プロバイダによってはオプションサービスとして追加料金を支払う場合があります。

また、IPoE IPv4 over IPv6通信の通信技術はMAP-E以外に、「4rdSAM」と「DS-Lite」があります。注意点としては、「MAP-E」と「4rd/SAM」がポート開放可能なのに対して、「DS-Lite」はポート解放できないことです。

ポート開放は、オンラインゲームで外部からのアクセスが必要な場合に行う設定です。IPv6通信でオンラインゲームをやりたいと考えている方は、プロバイダが提供しているPoE IPv4 over IPv6通信でポート開放可能か確認しましょう。

MAP-Eを活用したIPv6開通までの流れ

MAP-Eを活用したIPoE IPv4 over IPv6通信を利用するまでの流れは以下のとおりです。なお、東日本エリア在住で、プロバイダはドコモnetにした場合の例です。

ドコモnetのお申込み※1
ドコモ光開通工事※2
IPv6インターネット接続開通

光回線サービスをドコモ光、プロバイダをドコモnetにして申込みをすれば、追加料金なしでIPv4 over IPv6通信を利用できます。

基本的にIPv6は開通工事に合わせて利用できますが、利用状況によって遅れる場合があります。また、IPv6の接続にはフレッツ、v6オプションへの加入の同意が必要です。

また、IPv4 over IPv6通信を利用するには、次のルーターが必要です。

ドコモ光ルーター01
「OCNバーチャルコネクト」対応ルーター
「OCNバーチャルコネクト」対応のドコモ光電話対応ルーター（ひかり電話対応機器）

なお、ドコモ光、ドコモnetでIPv4 over IPv6通信を利用できるプランは「ドコモ光 1ギガ」と「ドコモ光 10ギガ」です。ドコモ光 1ギガは対応エリアが全国区ですが、ドコモ光 10ギガは次の表のとおりです。最新の提供エリアは、「公式サイト」でご確認ください。

NTT東日本エリア	東京都	23区、狛江市、調布市、三鷹市の一部
NTT西日本エリア	大阪府	大阪市、東大阪市、八尾市、松原市、藤井寺市、豊中市、堺市、茨木市、吹田市、大東市、門真市
	和歌山県	和歌山市
	京都府	京都市、長岡京市、向日市
	滋賀県	草津市、彦根市
	兵庫県	加古川市、伊丹市
	愛知県	名古屋市、岡崎市、豊川市、刈谷市、江南市、小牧市、津島市、春日井市、北名古屋市、半田市、瀬戸市、大府市、豊橋市
	静岡県	藤枝市、袋井市、富士宮市、三島市、浜松市、焼津市、磐田市
	岐阜県	美濃加茂市、岐阜市

IPoE IPv4 over IPv6通信を利用したいと考えている方は、ドコモ光、ドコモnetがおすすめですが、契約プランに注意しましょう。

※1 ドコモ光に転用されたお客さまで現状品目から変更がないお客さまについては、工事はございません。
※2 IPv6は「②ドコモ光開通工事」に合わせて開通します。ただし、お客さまのご利用状況によって遅れる場合があります。

MAP-Eを活用したIPv6ならドコモ光がおすすめ！

MAP-Eを活用したIPv4 over IPv6通信を利用するなら、光回線サービスはドコモ光がおすすめです。

月額料金(ドコモ光 1ギガ)※1	(マンション) タイプA：定期契約あり4,400円(税込)、定期契約なし5,500円(税込) タイプB：定期契約あり4,620円(税込)、定期契約なし5,720円(税込) 単独タイプ：定期契約あり4,180円(税込)、定期契約なし5,280円(税込) (戸建て) タイプA：定期契約あり5,720円(税込)、定期契約なし7,370円(税込) タイプB：定期契約あり5,940円(税込)、定期契約なし7,590円(税込) 単独タイプ：定期契約あり5,500円(税込)、定期契約なし7,150円(税込) ドコモ光ミニ：定期契約あり2,970～6,270円(税込)、定期契約なし4,620～7,920円(税込)
月額料金(ドコモ光 10ギガ)※2	タイプA：定期契約あり6,930円(税込)、定期契約なし8,580円(税込) タイプB：定期契約あり7,150円(税込)、定期契約なし8,800円(税込) 単独タイプ：定期契約あり6,490円(税込)、定期契約なし8,140円(税込)
契約期間	なしまたは 2年定期契約
最大通信速度※3	ドコモ光：最大1Gbps ドコモ光 10ギガ※4：最大10Gbps
申込み方法	①ご相談フォームで受付 ②ご相談(希望の曜日・時間に電話) ③申込み完了(そのまま電話で申込み可能)

※1 定期契約プランは、2年間同一の「ドコモ光」契約を継続して利用することが条件となり、解約(定期契約のない料金プランへの変更含む)のお申出がない場合は自動更新となります。当該期間内での解約、定期契約のない料金プランへの変更などの場合、更新期間を除いて戸建タイプ 5,500円(税込)、マンションタイプ4,180円(税込) 、ドコモ光ミニ2,970円(税込)の解約金がかかります〈2022年6月30日以前にお申し込みのお客さまの場合、戸建タイプ14,300円(税込)(ドコモ光ミニ含む)、マンションタイプ8,800円(税込)の解約金となります〉
※2 2年間同一の「ドコモ光」の継続利用が条件となり、当該期間内での解約、定期契約のない料金プランへの変更などの場合、更新期間を除いて5,500円(税込)の解約金がかかります(2022年6月30日以前にお申し込みのお客さまの場合、14,300円(税込)の解約金がかかります)。なお、「ドコモ光」とペア回線(ドコモ光」と対になる携帯電話回線)の契約期間および更新期間はそれぞれ異なりますので、ご注意ください。
※3 ベストエフォート値による最大通信速度
※4 提供エリアは一部地域に限る

ドコモ光はドコモnetを始めとして、IPoE IPv4 over IPv6通信を利用できるプロバイダが複数あり、ご自身での選択が可能です。

申込みはインターネットでも受付けているので、ドコモ光やIPoE IPv4 over IPv6通信に興味がある方は、HPを確認してください。

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※1 「ドコモ光」契約者と同一「ファミリー割引」グループ内の「eximo※2」「irumo（0.5GBを除く）」の契約者が対象です。「はじめてスマホプラン」「U15はじめてスマホプラン」は対象外です。同一「ファミリー割引」グループ内に「ドコモ光」「home 5G プラン」の両方が存在する場合は、「ドコモ光セット割」が適用されます。また、「ドコモ光ミニ」「home 5G プラン」の両方が存在する場合は、「home 5G セット割」が適用されます。月額料金が日割り計算となる場合は、割引額も日割り計算となります。

※2 「5Gギガホプレミア」「5Gギガホ」「5Gギガライト（1GB超）」「ギガホプレミア」「ギガホ」「ギガライト（1GB超）」も対象となります。「5Gギガライト／ギガライト（1GB超～3GB）」は550円（税込）／月を割引します。また「5Gギガライト」「ギガライト」のご契約で、ご利用データ量が1GB以下の場合は対象外となります。