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2024年2月21日

歯科医院や歯科クリニックにキャッシュレス決済を導入するには?

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近年では、さまざまな場面でキャッシュレス決済が普及してきています。そのようななか、キャッシュレス決済を導入する歯科医院や歯科クリニックも徐々に増えてきました。
しかし、「会計は現金のみ」としている歯科医院も、まだまだ多いかもしれません。歯科医院にキャッシュレス決済を導入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは、歯科医院をはじめとする医療機関を取り巻くキャッシュレス決済の現状や、キャッシュレス決済の必要性のほか、キャッシュレス決済を導入するメリット・デメリットなどについて解説します。

歯科医院や歯科クリニックにキャッシュレス決済は必要?

会計を現金のみに限定している歯科医院や歯科クリニックでは、「そもそも歯科医院にキャッシュレス決済は必要?」と疑問に思う人も多いかもしれません。まずは、キャッシュレス決済の現状や、医療機関が置かれている環境から、キャッシュレス決済の必要性を紐解いていきましょう。

キャッシュレス決済は今後さらに普及する可能性が高い

キャッシュレス決済とは、現金、つまり紙幣や硬貨といった物理的なお金をつかわずに支払いをする方法のことです。代表的なものに、クレジットカード決済やQRコード(バーコード)決済、電子マネー決済などが挙げられます。

国内のキャッシュレス決済市場は、年々拡大を続けています。一般社団法人キャッシュレス推進協議会「キャッシュレス・ロードマップ2023」によれば、日本のキャッシュレス決済比率は2022年に36.0%に達成しました。前年の2021年(32.5%)と比較すると、3.5ポイントの増加となっており、これまでで最も大きな伸びを見せています。
経済産業省が2018年に策定した「キャッシュレス・ビジョン」では、国内のキャッシュレス決済比率を2025年までに40%程度、将来的には世界最高水準の80%まで上昇させることを目標に掲げています。このような背景から、消費者のキャッシュレス決済に対するニーズは今後ますます広がっていくと考えられます。

医療機関のキャッシュレス決済導入状況

医療機関に目を向けると、ほかの業種に比べて、それほどキャッシュレス決済の導入が進んでいないのが現状です。2019年の厚生労働省「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査結果報告書」によれば、病院全体の49.0%がクレジットカードやデビットカードなどのカード決済を導入しています。
しかし、電子マネー決済については2.2%ほど、コード決済(QRコード決済・バーコード決済)に至っては、わずか0.2%の導入率にとどまっています。

医療機関においてキャッシュレス決済の導入が遅れている理由は、高齢者の受診率が高いことが影響していると考えられます。厚生労働省の「令和2年(2020)患者調査の概況」による医療機関の受療率や、同省の2022年の「基礎資料」による1人あたりの医療費、外来受診回数を見ると、すべてにおいて、高齢になるほど増加しています。また、消費者庁の「令和3年版消費者白書」によれば、年齢層別キャッシュレス決済利用率は、70歳以上が最も低い結果になっています。
つまり、受診者さまのボリュームゾーンである高齢者層のキャッシュレス決済ニーズが低いことから、キャッシュレス決済導入の必要性を感じていない医療機関が多いのでしょう。

一方で、受診者さまからクレジットカードおよびデビットカードによる医療費の支払いを求める声が、全国的に寄せられており、政府は利用者の利便性向上を図るため、カードによる医療費の支払いを推進すべく、具体的な方策の検討を行っているという現状もあります。
特に歯科医療の分野では、「歯が痛くなってから治療するよりも、歯が悪くなる前の予防が大切」という考え方が、若い世代にも広がりつつあります。ホワイトニングなどの審美治療や矯正治療、インプラント、セラミックの被せ物といった保険適用外の自費診療も、一般的に知られるようになってきました。
このような高額になりやすい自費診療を受ける際に、現金払いにしか対応していないというのは、受診者さまにとっては不便さを感じる要因になるといえます。

歯科医院や歯科クリニックにキャッシュレス決済を導入するメリット

歯科医院や歯科クリニックにキャッシュレス決済を導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットは下記のとおりです。

会計時の混雑緩和

キャッシュレス決済を導入する大きなメリットのひとつが、会計時の混雑緩和に役立つことです。診療後、会計までに時間がかかってしまうと、受診者さまのストレスの要因になりかねません。
キャッシュレス決済なら現金を数えたり釣銭を渡したりする手間がないため、会計時間の短縮につながります。短い待ち時間でスムーズに会計ができれば、受診者さまの満足度も向上するでしょう。

業務効率化の実現

キャッシュレス決済を導入して現金のやりとりが少なくなれば、現金管理やレジ締め作業がスムーズになるなど、業務効率化も図れます。診療報酬と現金の差異が生じるリスクも低くなり、事務スタッフの負担軽減にもつながるでしょう。同時に、釣銭の渡し忘れや現金の数え間違いなどのミスも減らすことができます。

治療費未回収リスクの軽減

キャッシュレス決済なら、「受診者さまに現金の持ち合わせがなく次回診療時に支払いを持ち越す」というような治療費未回収リスクを軽減できます。歯科医院や歯科クリニックを受診する人にとっては、会計時になるまで治療費がいくらになるのか正確にはわからないことが多いものです。

そのため、受診者さまの予想よりも支払い金額が多かった場合、手持ちの現金が足りずに支払いを持ち越したり、慌ててATMに現金を下ろしにいったりすることになるかもしれません。
特に自費診療の場合、現金払いにしか対応していないと、「手持ちの現金が足りるだろうか」と、受診者さまに不安を抱かせてしまいます。キャッシュレス決済を導入し、現金以外の支払い方法に対応することで、このような心配がなくなり、医院にも受診者さまにもメリットとなります。

衛生的

キャッシュレス決済は、衛生面から見ても大きなメリットがあります。特に近年では、感染症対策の観点から、院内の衛生面に気を配っている歯科医院は多いでしょう。しかし、どれだけ院内を清潔に保つよう配慮していても、誰がどこで触ったのかわからない現金をやりとりすることに不安を覚える受診者さまもいます。現金に触れずに会計ができるキャッシュレス決済を導入することで、多くの受診者さまによりあんしんして来院いただけます。

他医院との差別化、競争力強化

キャッシュレス決済を導入している医療機関は、まだまだ少ないのが現状です。そのようななか、キャッシュレス決済に対応することで、他院との差別化、競争力強化が図れます。
特に、審美治療や矯正治療などの自費診療を提供している場合、キャッシュレス決済が可能かどうかは、受診者さまが歯科医院を選ぶ際の判断基準のひとつになるでしょう。「若い世代に多く来院してもらいたい」と考えている歯科医院にとっても、キャッシュレス決済の導入は大きな訴求ポイントになります。

歯科医院や歯科クリニックにキャッシュレス決済を導入するデメリット

歯科医院や歯科クリニックにキャッシュレス決済を導入するメリットがある一方で、デメリットもあります。導入前に確認しておきたいキャッシュレス決済の注意点は下記のとおりです。

コストがかかる

キャッシュレス決済の種類によっては、専用の決済端末の設置など、導入にあたって初期費用がかかります。また、導入後も、キャッシュレス決済のサービスごとに、所定の決済手数料が発生します。場合によっては、システム維持費として月額料金が必要になることもあるため、あらかじめ何にいくらかかるのかよく確認しておきましょう。
さらに、導入したキャッシュレス決済にスムーズに対応できるよう、スタッフ教育なども行わなければなりません。キャッシュレス決済の導入を検討する際には、費用面と併せて教育コストについても考えておく必要があります。

入金までにタイムラグがある

キャッシュレス決済の売上は、決済事業者ごとの入金サイクルに従い、一定期間が経過してから入金されます。入金サイクルは月1回、または月2回など決済事業者によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
実際に、入金されるまでのタイムラグと、さまざまな支払いのタイミングを考慮しておかないと、キャッシュフローの悪化を招くおそれがあります。

キャッシュレス決済におけるポイント還元の注意点

キャッシュレス決済のなかには、利用金額に応じてポイント還元が受けられるものがあります。そのため、歯科医院や歯科クリニックでキャッシュレス決済の導入を検討する際、「診療費の支払いにおいてポイントがつくのは問題ないのだろうか」と不安に思う人もいるかもしれません。

厚生労働省の「医療機関等における一部負担金のキャッシュレス支払いについて」(2023年9月時点)によれば、医療機関などにおける一部負担金の支払いにおいて、クレジットカードや電子マネー、QRコード(バーコード)決済などのキャッシュレス決済を利用することは「患者の利便性向上、医療機関等における事務の効率化の観点から差し支えない」とし、キャッシュレス決済において生じるポイントの付与は「当面やむをえないものとして認める」とされています。

※キャッシュレス決済を導入する際は、各キャッシュレス事業者へご確認ください。

歯科医院や歯科クリニックに導入したいキャッシュレス決済の種類

一口にキャッシュレス決済といっても、さまざまな種類があります。なかでも歯科医院や歯科クリニックに導入しやすいのは、クレジットカード決済や電子マネー決済、QRコード(バーコード)決済でしょう。それぞれの特徴は、下記のとおりです。

クレジットカード決済

クレジットカード決済は、国内で最も多く利用されているキャッシュレス決済です。一般的に限度額が高めに設定されており、分割払いなども可能なことが多いため、自費診療など高額の支払いでも利用しやすいのが特徴です。
また、キャッシュレス決済にあまり慣れていない高齢者でも「クレジットカードなら持っている」というケースもあります。受付などに設置した決済端末のカードリーダーにクレジットカードを通すか、クレジットカード(またはカードを登録したスマートフォン)をかざして決済します。

電子マネー決済

電子マネーとは、電子化したお金をつかった決済方法です。大きくわけて「交通系」と「流通系」の2種類があり、専用カードやスマートフォンアプリなどにチャージしたお金で支払います。受付などに設置した決済端末にカードかスマートフォンをかざすだけで決済が完了するため、利用者、歯科医院ともに会計時の手間がかかりません。
特に交通系電子マネーは、駅から近い立地だったり仕事帰りの受診者さまが多かったりする歯科医院では、利用ニーズが高いといえるでしょう。

QRコード(バーコード)決済

QRコード(バーコード)決済とは、決済専用のスマートフォンアプリで決済用のコードを読み取って支払いをする方法です。利用者がスマートフォンに提示したコードを医院がスキャンする「ストアスキャン方式」と、医院の受付などに設置したコードを利用者がスマートフォンで読み込む「ユーザースキャン方式」の2種類があります。このうち、ユーザースキャン方式であれば決済端末が不要なので、基本的には初期費用がかかりません。

スマートフォンひとつで手軽に支払いができるQRコード(バーコード)決済は、若年層を中心に近年ニーズが高まっているキャッシュレス決済方法です。特に、比較的若い受診者さまが多く利用する場合や、これから若い人の来院を増やしていきたいと考えている場合は、QRコード(バーコード)決済を導入するメリットが大きいといえるでしょう。

キャッシュレス決済については、下記の記事をご覧ください。

キャッシュレス決済とは?種類やメリット・デメリットを徹底解説

  • キャッシュレス

歯科医院や歯科クリニックにキャッシュレス決済を導入するならQRコード(バーコード)決済がおすすめ

歯科医院や歯科クリニックをはじめとする医療機関では、キャッシュレス決済の導入割合はまだそれほど高くありません。しかし、世のなかのキャッシュレス化の流れや、受診者さまの利便性を考えると、歯科医院や歯科クリニックでもキャッシュレス決済の導入を検討することをおすすめします。
なかには、導入費用がネックになって、キャッシュレス決済の導入をためらっているケースがあるかもしれません。そのような場合は、QRコード(バーコード)決済のうちユーザースキャン方式を選べば、導入にあたっての初期費用がかかりません。

歯科医院や歯科クリニックでQRコード(バーコード)決済を導入するなら、ドコモのd払いがおすすめです。d払いは、スマートフォンのアプリをつかって行うキャッシュレス決済です。d払いなら、9,000万人を超えるdポイントクラブ会員に歯科医院や歯科クニックの存在をアピールでき、集客・売上アップが見込めるでしょう。
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※QRコードは、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

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よくあるご質問

  • 歯科医院/歯科クリニックがキャッシュレス決済を導入するメリットは?

    歯科医院/歯科クリニックがキャッシュレス決済を導入するメリットは、会計時の混雑緩和、業務効率化の実現、治療費未回収リスクの軽減、衛生的、他医院との差別化・競争力強化などがあります。

  • 歯科医院/歯科クリニックがキャッシュレス決済を導入するデメリットは?

    歯科医院/歯科クリニックがキャッシュレス決済を導入するデメリットは、初期費用や決済手数料などのコストがかかる、入金までにタイムラグがあること(入金サイクルは月1回、または月2回など、決済事業者によって異なります)です。

監修者プロフィール

黒川一美さん

黒川 一美

日本FP協会 AFP認定者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大学院修了後、IT企業や通信事業者のセールスエンジニア兼企画職として働く。出産を機に退職し、自分に合ったお金との向き合い方を見つけるため、FP資格を取得。現在は3人の子育てをしながら、多角的な視点からアドバイスができるFPを目指して活動中。

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