ジッター値とは?
ジッター値とは、Ping値の揺らぎを表す数値です。
インターネット上でデータはパケットに分割され、等間隔で受信側へ送信され、到着すると再構成されます。
通信状況がスムーズな場合、パケットは正しい順序で流れていきますが、何らかのトラブルが起きていると遅れて到着したり、順不同で到着したりします。
上記のような状況では遅延が発生しやすいです。通信速度を測定すると、Ping値が高い可能性があります。
ジッター値は、遅延の程度を示すPing値が安定しているかどうかをさしており、数値が低いほど揺らぎの幅は少なく、通信回線が安定しています。
反対に、ジッター値が高いと通信回線が不安定になっている証拠です。
ジッター値とPing値の違い
Ping値とは、パケットデータを送受信する際の伝送遅延時間を数値化したものです。数値が高いほど、ラグが発生していると覚えておきましょう。
インターネット上でやり取りされるデータは、サーバーとの物理的な距離や通信回線の速度や種類によって遅れる可能性があります。
次の表は、Ping値の数値と速度の評価をまとめた目安です。
Ping値の数値 | 速度の評価 |
---|---|
~15ms | とても速い |
16~35 ms | 速い |
36 ms~50ms | 普通 |
51 ms~100ms | 遅い |
101 ms~ | とても遅い |
通信速度を測定したときに、Ping値が35ms以下なら、オンラインゲームで操作を入力したときや、オンライン会議で発言したときにラグや音ズレなどが発生しにくいです。
しかし、Ping値が51ms以上だと、状況によってはラグや音ズレなどが発生して、ストレスを感じるかもしれません。
ジッター値はPing値の結果が安定しているかどうかを示す指標です。
Ping値が大きい値だった場合、ジッター値も大きければ常に遅い、小さいと偶然遅い数値が出た可能性があると分析できます。
通信速度や通信回線の安定度を調べたい場合は、ジッター値とPing値の両方をチェックしましょう。
ジッター値と通信速度は違う?
ジッター値はPing値の揺らぎをさす指標で、数値が良くても通信速度が速いとは限りません。
ジッター値が高いとPing値の結果が不安定なので、測定結果でPing値の数値が低くても遅延が起きる可能性は高いです。そのため、次のようなケースが発生しやすくなります。
- オンラインゲームで入力した操作の反映が遅い
- オンライン会議の映像や音声が止まる
- ストリーミング再生が途切れる
一方で、通信速度は1秒間に送受信できるデータの量をさします。
数値を示す単位はbpsで、数値が大きいほど、次のようなメリットを得ることが可能です。
- ダウンロードにかかる時間が短くなる
- サイズの大きいデータをすぐにアップロードできる
- 高画質の動画が見やすくなる
通信速度の数値が高くても、ジッター値やPing値の数値が悪いと、応答速度が遅く、通信回線が不安定な可能性があります。
ジッター値の目安
次の表は、ジッター値の数値と速度の評価をまとめたものです。
ジッター値の数値 | 速度の評価 |
---|---|
~5ms | とても良い |
6~10 ms | 良い |
11ms~20ms | 普通 |
21ms~50ms | 悪い |
51ms~ | とても悪い |
ジッター値もPing値と同様に単位はミリ秒(ms)で、数値が低いほど回線が安定しています。
ジッター値とPing値が小さいほど、遅延が少なく、通信回線が安定しているので、インターネットを快適に利用できると覚えておきましょう。
ジッター値を測定する方法
ジッター値やPing値を測定する方法は複数あり、次のような方法が代表的です。
- スピードテストのサイトを利用する
- アプリを利用する
- コマンドプロンプト
一般的な方法は、ブラウザを開き、検索フォームに「スピードテスト」と入力しましょう。
インターネット上には、通信速度を測定するサイトが公開されており、ボタンを押すだけで通信速度やジッター値、Ping値などを測定できます。
ご自身のいる場所でのジッター値やPing値を知りたい場合は、スマホに通信速度を測定できるアプリをインストールして、実行してみましょう。
パソコンを利用している方は、特定の動作を行わせるコマンドプロンプトを開き、「ping -n 20 8.8.8.8」と入力します。Ping値の数値が表示されるので、最大値から最小値を引けば、ジッター値を求めることが可能です。
なお、測定結果は時間帯や方法によって変動するため、正確なジッター値やPing値を知りたい場合は、複数の方法で計測して、平均値を求めましょう。
ジッター値が高くなる原因
通信速度を測定して、ジッター値が高い場合、次のような原因が考えられます。
- 通信回線に問題がある
- 接続機器に問題がある
- スマホやパソコンに問題がある
上記を順番に解説します。
通信回線に問題がある
次のような問題が通信回線で発生していると、ジッター値が高くなりやすいです。
- 同じ時間帯に利用しているユーザーが多い
- IPv4接続を利用している
- 通信速度が遅いプランを契約している
ジッター値はインターネットへのアクセスが集中して、ネットワーク回線が混雑しやすい環境下で高くなる傾向があります。
たとえば、同じ時間帯に利用しているユーザー数が多かったり、接続方式がIPv4だったりすると、「輻輳」やパケットの遅延が発生しやすいです。
通信速度が遅いプランはIPv4にしか対応していない場合もあるので、サービス内容を確認しましょう。
接続機器に問題がある
次のような問題が接続機器で発生していると、ジッター値が高くなりやすいです。
- Wi-Fiルーターが古い
- 通信環境が悪い
- スマホやパソコンの接続台数が多い
Wi-Fiルーターは無線接続でスマホやパソコンをインターネットに接続できる機器です。
しかし、ネットワーク設定が間違っていたり、機器が古かったりすると、ジッター値が高くなる可能性があります。
また、同じ周波数の電子機器が多いと、電波が干渉してジッター値が高くなるので注意しましょう。
スマホやパソコンに問題がある
次のような問題がスマホやパソコンで発生していると、ジッター値が高くなりやすいです。
- スマホやパソコンのOSが古い
- 設定が適切でない
OSとはオペレーティングシステムの略称で、スマホやパソコンの操作やアプリの起動などに必要なソフトウェアです。OSが古いとデータの送受信が効率的に行えない場合があります。
また、スマホやパソコンの設定が適切でないと、ジッター値が高くなる可能性を否定できません。
通信回線や接続機器に問題がなければ、スマホやパソコンのOSや設定を見直してみましょう。
通信を安定させる方法
通信を安定させる方法は以下のとおりです。
- 有線接続に切り替える
- 接続機器をリセットする
- ファームウェアを更新する
- VPNを使用する
- 通信回線を見直す
上記を順番に解説します。
有線接続に切り替える
Wi-Fiルーターを用いた無線接続は、周囲の環境やほかの電子機器の電波に影響を受けやすいです。
パソコンやゲーム機ならLANケーブルによる有線接続に切り替えれば、通信が安定するので試してみましょう。
接続機器をリセットする
Wi-Fiルーターやモデムなどの接続機器を長く使用していると、内部にエラーが蓄積されることがあります。エラーが原因でジッター値が高くなっている可能性があるので、接続機器をリセットして解消してみましょう。
なお、接続機器によって手順は異なるので、公式サイトや取扱説明書を確認してから実行すると良いです。
ファームウェアを更新する
ファームウェアとは、Wi-Fiルーターやモデムなどの機器を動かすために組み込まれたソフトウェアのことです。
スマホやパソコンのOSと同じで、定期的にバージョンアップしておくと、ジッター値が改善される場合があります。
なお、機器によって手順は異なるので、公式サイトや取扱説明書を確認してからアップデートしましょう。
VPNを使用する
VPNとはバーチャル プライベートネットワーク(Virtual Private Network)の略称で、仮想的に独立した専用回線のことです。
ネットワークのなかにプライベートなネットワークを仮想的に作り出す技術で、監視や改ざんからデータを保護するのにも役立ちます。
ジッター値は同じインターネットでの利用者が多くて混雑していると高くなりやすいので、VPN接続を利用すればジッター値を減らせる可能性が高いです。
VPNを利用するには、事前に「固定IPアドレス」「事前共有キー」「サインイン情報(ユーザー名/パスワード)」を用意しておく必要があります。
上記を準備したら、次の手順で設定を行いましょう。
- Windowsアイコンを右クリックするか、設定アイコンをクリックして「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を選択する
- 「VPN」を選択する
- 「VPN接続」を選択して「VPN追加」ボタンをクリックする
- VPN追加画面で必要な情報を入力する
- 「ネットワークとインターネット」の「ネットワークの詳細設定」を選択する
- 「ネットワークアダプターオプションの詳細」を選択する
- 作成したVPNのアイコンを右クリックして「プロパティ」を開く
- セキュリティタブをクリックし、「データの暗号化」で「暗号化が必要」を選択する
- 「次のプロトコルを許可する」を選択する
- 「チャレンジハンドシェイク認証プロトコル(CHAP)」にチェックを入れる
- 「OK」ボタンを押す
- 「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を選択する
- 「VPN」を選択して接続をクリックする
VPNを設定する手順はOSのバージョンや種類などで異なります。設定するためには、ある程度の知識が求められるので注意しましょう。
通信回線を見直す
ジッター値が高くなる原因の多くは同じ時間帯に利用している方が多いことです。
光回線の接続方式はIPv4通信とIPv6通信の2種類があり、IPv4通信では利用者が多いと混雑しやすくなる傾向があります。
次の表は、IPv4通信とIPv6通信の違いをまとめたものです。
接続方法 | 概要 |
---|---|
IPv4通信 | PPPoEのみ対応している 利用者が多くなると混雑してくる |
IPv6通信 | PPPoEとIPoEの両方に対応している IPv4よりもデータが大量に送れて、混雑しにくい |
IPv4とIPv6はどちらもインターネットプロトコルのことで、複数のデバイスやネットワーク間でデータをやり取りする際の決まりごとや手順をさします。
IPv4通信ではPPPoEのみに対応しており、インターネットに接続する場合は網終端装置へのアクセスが必要です。網終端装置を経由するためトンネル方式とも呼ばれており、利用者が多くなると混雑します。
一方、IPv6通信はPPPoEだけでなくIPoEにも対応しており、直接インターネットへの接続が可能です。
つまり、IPv4通信よりもIPv6通信のほうが、利用者の影響を受けにくいため、ジッター値が改善される可能性があります。
回線事業者によってはIPv6通信が利用できない場合があるので、現在のサービス内容を確認して、内容によっては乗り換えを検討しましょう。
なお、IPv6通信を利用する場合は、使用しているパソコンなどのデバイスがIPv6アドレスに対応している必要があります。
通信を安定させたいなら「ドコモ光」がおすすめ
「ドコモ光」では、最大10Gbps※1に対応する「ドコモ光 10ギガ※2」が一部エリアで利用可能です。
IPv6通信に対応したプロバイダを選ぶことが可能で、ドコモまたはNTT西日本から10ギガ対応ルーターがレンタルできるので、高速通信の環境を整えられます。
また、ドコモユーザーはインターネット回線に「ドコモ光」を選ぶと、ドコモの家族全員のスマホ料金が最大1,100円(税込)の割引※3を受けられます。
「ドコモ光」はIPv6通信に対応したプロバイダを選ぶことができ、家族のスマホ料金を節約できる可能性があるため、通信の安定を理由に乗り換えを検討している方におすすめです。
なお、「ドコモ光 10ギガ※2」の対象エリア外でも、全国エリアで最大1Gbps※1の「ドコモ光 1ギガ」が利用できます。
「ドコモ光」が提供する2つのプランの詳細は、以下の表よりご確認ください。
月額料金 (ドコモ光1ギガ)※4 | (マンション) タイプA・C:定期契約あり4,400円(税込)、定期契約なし5,500円(税込) タイプB:定期契約あり4,620円(税込)、定期契約なし5,720円(税込) 単独タイプ:定期契約あり4,180円(税込)、定期契約なし5,280円(税込) (戸建) タイプA・C:定期契約あり5,720円(税込)、定期契約なし7,370円(税込) タイプB:定期契約あり5,940円(税込)、定期契約なし7,590円(税込) 単独タイプ:定期契約あり5,500円(税込)、定期契約なし7,150円(税込) ドコモ光ミニ:定期契約あり2,970~6,270円(税込)、定期契約なし4,620~7,920円(税込) |
月額料金 (ドコモ光10ギガ)※5 | タイプA・C:定期契約あり6,380円(税込)、定期契約なし8,030円(税込) タイプB:定期契約あり6,600円(税込)、定期契約なし8,250円(税込) 単独タイプ:定期契約あり5,940円(税込)、定期契約なし7,590円(税込) |
契約期間 | なし または 2年定期契約 |
最大通信速度※1 | ドコモ光 1ギガ:最大1Gbps ドコモ光 10ギガ※2:最大10Gbps |
お申込み方法 | ①ご相談フォームで受付 ②ご相談(希望の曜日・間に電話) ③お申込み完了(そのまま電話でお申込み可能) |
※1ベストエフォート値による最大通信速度
※2「ドコモ光 10ギガ」の対象エリアは、一部に限られます。詳しくはこちら
※3 「ドコモ光」契約者と同一「ファミリー割引」グループ内の「eximo」 「eximo ポイ活」 「irumo(0.5GBを除く)」 「5Gギガホプレミア」「5Gギガホ」「5Gギガライト(1GB超)」「ギガホ プレミア」「ギガホ」「ギガライト(1GB超)」の契約者が対象です。「5Gギガライト/ギガライト(1GB超~3GB)」は550円/月を割引します。また「5Gギガライト」「ギガライト」のご契約で、ご利用データ量が1GB以下の場合は対象外となります。同一「ファミリー割引」グループ内に「ドコモ光」「home 5G プラン」の両方が存在する場合は、「ドコモ光セット割」が適用されます。また、「ドコモ光ミニ」「home 5G プラン」の両方が存在する場合は、「home 5G セット割」が適用されます。月額料金が日割り計算となる場合は、割引額も日割り計算となります。
※4 定期契約プランは、2年間同一の「ドコモ光」契約を継続して利用することが条件となり、解約(定期契約のない料金プランへの変更含む)のお申出がない場合は自動更新となります。当該期間内での解約、定期契約のない料金プランへの変更などの場合、更新期間を除いて戸建タイプ 5,500円(税込)、マンションタイプ4,180円(税込) 、ドコモ光ミニ2,970円(税込)の解約金がかかります〈2022年6月30日以前にお申込みのお客さまの場合、戸建タイプ14,300円(税込)(ドコモ光ミニ含む)、マンションタイプ8,800円(税込)の解約金となります〉
※5 2年間同一の「ドコモ光」の継続利用が条件となり、当該期間内での解約、定期契約のない料金プランへの変更などの場合、更新期間を除いて5,500円(税込)の解約金がかかります。なお、「ドコモ光」とペア回線(「ドコモ光」と対になる携帯電話回線)の契約期間および更新期間はそれぞれ異なりますので、ご注意ください。
永年最大1,100円(税込)/月割引!※
・無料相談をする
※「ドコモ光」契約者と同一「ファミリー割引」グループ内の「eximo」 「eximo ポイ活」 「irumo(0.5GBを除く)」 「5Gギガホプレミア」「5Gギガホ」「5Gギガライト(1GB超)」「ギガホ プレミア」「ギガホ」「ギガライト(1GB超)」の契約者が対象です。「5Gギガライト/ギガライト(1GB超~3GB)」は550円/月を割引します。また「5Gギガライト」「ギガライト」のご契約で、ご利用データ量が1GB以下の場合は対象外となります。同一「ファミリー割引」グループ内に「ドコモ光」「home 5G プラン」の両方が存在する場合は、「ドコモ光セット割」が適用されます。また、「ドコモ光ミニ」「home 5G プラン」の両方が存在する場合は、「home 5G セット割」が適用されます。月額料金が日割り計算となる場合は、割引額も日割り計算となります。
ジッター値を改善して快適なインターネットを楽しもう
ジッター値はPing値の揺らぎを示す指標です。インターネットを利用していて通信回線が安定していないと感じた場合、Ping値とジッター値をセットで調べてみましょう。
Ping値が高ければ遅延が発生しており、ジッター値が低い場合はPing値が高いのは偶然、ジッター値が高い場合は理由があると判断できます。
ジッター値を改善する方法はいくつかありますが、Ping値が高かったり、通信速度が遅かったりする場合は通信回線の見直しも検討してみましょう。
「ドコモ光」では、最大10Gbps※6に対応する「ドコモ光 10ギガ※7」が一部エリアで利用でき、全国エリアで最大1Gbps※6の「ドコモ光 1ギガ」が利用できます。
IPv6通信に対応した複数のプロバイダから選ぶことができ、Wi-Fiルーターのレンタルもあるので、通信回線の安定や通信環境の見直しをしている方は詳細をチェックしてみましょう。
※6ベストエフォート値による最大通信速度
※7「ドコモ光 10ギガ」の対象エリアは、一部に限られます。詳しくはこちら
永年最大1,100円(税込)/月割引!※
・無料相談をする
※「ドコモ光」契約者と同一「ファミリー割引」グループ内の「eximo」 「eximo ポイ活」 「irumo(0.5GBを除く)」 「5Gギガホプレミア」「5Gギガホ」「5Gギガライト(1GB超)」「ギガホ プレミア」「ギガホ」「ギガライト(1GB超)」の契約者が対象です。「5Gギガライト/ギガライト(1GB超~3GB)」は550円/月を割引します。また「5Gギガライト」「ギガライト」のご契約で、ご利用データ量が1GB以下の場合は対象外となります。同一「ファミリー割引」グループ内に「ドコモ光」「home 5G プラン」の両方が存在する場合は、「ドコモ光セット割」が適用されます。また、「ドコモ光ミニ」「home 5G プラン」の両方が存在する場合は、「home 5G セット割」が適用されます。月額料金が日割り計算となる場合は、割引額も日割り計算となります。
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