インターネットプロトコル(IP)とは?
インターネットプロトコル(IP)とは、データパケットがインターネットを経由して情報をやり取りするための通信手順で、「データ通信を行う際に重要な約束ごと(ルール)」をさします。
一般的には、通信プロトコルの省略表現として「プロトコル」と記載されています。
インターネットに接続するデバイスには、インターネットプロトコルによってIPアドレスが割り振られているため、デバイス間でデータのやり取りが可能になります。IPアドレスは、インターネット上であらわされる住所のイメージです。
なお、IPアドレスについては、以下の記事もご覧ください。
「Wi-FiのIPアドレスとは?仕組みや種類、スマホでの確認方法を紹介」
プロトコルが必要な理由
インターネットを経由してデータの送受信を行うために、なぜルール付けが必要なのでしょうか。
この項目では、インターネットプロトコルが必要な理由について解説していきます。
たとえば、異なる言語を母語とする人同士がコミュニケーションを取る場合、お互いに異なる言語を使っていては円滑にコミュニケーションを取ることはできません。
スムーズな情報交換をするためには、共通言語を決めて、各話者がその言語を習得する必要があります。
通信機器に置き換えると、パソコンやスマホなどはさまざまなメーカーが数多くの商品を製造して販売まで行っています。各メーカーが独自の通信ルールを設けてしまうと、ほかのメーカーの通信機器と一切の通信ができなくなってしまいます。
そうした事態を避けるため、異なるメーカーの通信機器ともやり取りができるようにルール付けしたものが、インターネットプロトコルとなります。
IP・TCP・UDPの特徴
パソコンやスマホなどのさまざまな通信機器で相互通信するには、プロトコルと呼ばれるルールが必要であることを解説しました。
この項目では、プロトコルの概要についてもう少し踏み込んだ内容について解説していきます。
標準ルールとして設けられたプロトコルは、段階構造のレイヤーとして分類されています。
プロトコルはOSI参照モデルと呼ばれる7つの階層に分割されており、1階層目(物理層)から7階層目(アプリケーション層)に進む流れでデータ通信が行われています。
OSI参照モデルにおける7階層の分類
- 物理層(光ケーブルや同軸ケーブルなど)
- データリンク層(代表的なプロトコルはEthernet、PPPoEなど)
- ネットワーク層(代表的なプロトコルはIP)
- トランスポート層(代表的なプロトコルはTCP、UDPなど)
- セッション層※
- プレゼンテーション層※
- アプリケーション層(代表的なプロトコルはSMTP、HTTPなど)
近年では一部が省略され5階層=IPセットモデルで説明されることも多いですが、一般的な階層モデルをさす際は7階層のOSI参照モデルが用いられます。
先述のインターネットプロトコル(IP)は、OSI参照モデルにおける3階層目に該当します。
この項目では、インターネットプロトコル(IP)のフォローをするための4階層目に該当する「TCP」と「UDP」、それぞれの特徴について解説します。
※セッション層とプレゼンテーション層は5階層であらわされるIPセットモデルにおいて、アプリケーション層に含まれる
IP
インターネットプロトコルでは、通信データの単位は「パケット」と呼ばれており、送信元や宛先のIPアドレスを含む形でデータの送受信が行われています。
ただし、IP単体では上手く通信を行うことができないため、以下2種類のほかのルールでフォローしています。
TCP/IP
TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)とは、現在の標準的に利用されている通信規則のことをさします。
相手に正しくデータが届いたか、都度確認しながら通信するやり方のことで、たとえ送信中にデータが破損した場合でも、それらを検出した上でデータの再送を行ってくれます。
インターネットプロトコルスイートとも呼ばれており、代表的な例としてはWebサイトの閲覧やメールの送受信など、現在のインターネットのほとんどでTCP/IPが利用されている点が特徴です。
UDP/IP
UDP/IP(User Datagram Protocol / Internet Protocol)とは、TCP/IPとは異なり、データ送受信における都度確認やデータ制御を行わない代わりに、低遅延で高効率な通信が可能な通信規則のことです。
例を挙げると、Web会議や動画サイトの映像配信など、シンプルにデータを伝送する用途に用いられ、正確性が低い代わりに素早くデータを送信するのに適しています。
TCP/IPがエラーを検出した上でデータの再送を行うのに対し、UDP/IPではエラーを含むリアルタイムな映像と音声を送信する点に違いがあります。
IPv4とIPv6の特徴
高速通信が利用可能になる「IPv6」とは、これまで主流だった「IPv4」の後継にあたるインターネットプロトコル(IP)のことです。
IP | IPv4(Internet Protocol version4) | IPv6(Internet Protocol version6) |
---|---|---|
ビット数 | 32bit | 128bit |
IPアドレスの数 | 約43億個 | 約340澗(かん)個 |
接続方式 | PPPoE | PPPoE、IPoE |
従来のIPv4は32ビットで表現され、約43億個のIPアドレスを割り当てることが可能です。
しかし、近年の爆発的なインターネットの普及に伴い、IPv4ではIPアドレスの枯渇問題が生じたため、新たなインターネットプロトコルとしてIPv6が登場しました。
IPv6は128ビットで表現され、43億の4乗にあたる数(約340澗個)のIPアドレスを割り当てられます。
事実上、無限大にIPアドレスを割り当てることが可能で、IPアドレスの枯渇問題を解決できると考えられています。
IPv6では、ネイティブ方式の「IPoE」、トンネル方式の「PPPoE」の2種類の方法でインターネットへの接続が可能です。
従来までのIPv4では、通信速度が低下しやすい「PPPoE」でしかインターネットへの接続ができません。
一方、IPv6では回線内の混雑を回避してデータ通信が可能になる「IPoE」でのインターネット接続が可能です。
IPv4とIPv6の詳細については以下の記事で解説しているので、以下の記事も併せて参考にしてください。
関連記事:IPv6とは?IPv4との違いやIPoE・PPPoEの接続方式についても解説
IPv6接続で快適なインターネットを利用するなら「ドコモ光」がおすすめ
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対応プロバイダを選択すれば、IPv6での高速データ通信も利用可能です。
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インターネットプロトコルはデータ通信を行う際の世界基準のルールのこと
インターネットプロトコル(IP)は、さまざまな通信機器が相互にデータ通信を行うために制定された世界基準のルールのことです。
インターネット上であらわされる住所のような役割を果たしており、インターネットプロトコルがあるからこそ正確なデータ通信が可能となっています。
IPv6に興味を持ったことをきっかけに、豆知識としてインターネットプロトコルについての知識も覚えておきましょう。
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