パソコンの電源が突然落ちる原因
パソコンの電源が突然落ちてしまう場合、まずは使用中のパソコンで発生している不具合の原因を突き止め、その上で適切な対策を講じることが大切です。
パソコンの使用中に電源が突然落ちてしまう場合、主に以下の7つの原因が考えられます。
- パソコンの熱暴走
- 電源周りの問題
- 帯電による誤作動
- メモリの不具合
- パソコン本体の故障
- ソフトウェアの異常やエラーの蓄積
- ウイルス感染
それぞれ詳しく解説します。
パソコンの熱暴走
パソコンは長時間使い続けると熱を持ちます。
通常はヒートシンクの作動や内部のファンが回転して放熱を促します。
しかし、排気口が塞がれていたりホコリが溜まっていたりなどの理由で放熱がうまくできないと、パソコンが熱暴走を起こし、電源が突然落ちてしまうことがあります。
電源周りの問題
消費電力が多い家電製品を同じ電源タップで利用していると、電力供給不足に陥ります。
パソコンを使用する際、外部モニターを複数使用する場合やさまざまなデバイスを接続している方は特に注意が必要です。
また、電源ケーブルの接触不良や断線などの可能性も考えられます。
帯電による誤作動
パソコンの長期使用やメンテナンス不足により、内部パーツが静電気を帯びることを「帯電」と呼びます。
たまった静電気が原因でパソコンが誤作動を起こし、突然電源が落ちてしまう場合があります。特に冬場に起きやすい現象で、帯電の発生は空気の乾燥や湿度が原因とされています。
静電気はホコリが付着する原因にもなり、先述の熱暴走につながる可能性も考えられます。
メモリの不具合
パソコン本体に衝撃が加わると、内部パーツの接触不良が発生する場合があります。
特に、パソコンの記憶領域に該当する「メモリ」に不具合が発生すると、突然電源が落ちてしまう可能性が考えられます。
メモリはパソコンの性能や操作性に大きく関わる重要なパーツのため、不具合の疑いがある場合は早急に対処する必要があります。
パソコン本体の故障
パソコンは精密機器の集合体です。マザーボードや電源プラグの故障などが原因で、突然電源が落ちてしまうことがあります。
また、内部パーツの故障や相性が悪いとブルースクリーンが発生し、一切のコマンド入力を受け付けない状態になる可能性も考えられます。
ソフトウェアの異常やエラーの蓄積
特定のアプリやソフトウェアの使用中に突然パソコンの電源が落ちてしまう場合は、それらが原因の可能性もあります。
開発側がアプリやソフトウェアのアップデートを行っていない、製品のバグなどが主な原因で、ユーザー側ができることはほとんどありません。
基本的には開発側のアップデートやバグ修正を待つしかないため、問題が解消されない場合は代替サービスの検討も必要です。
ウイルス感染
悪質なサイトへのアクセスや不正なデータのダウンロードなど、ウイルスに感染してパソコンに悪影響を与えている可能性もあります。
画面上で異常を確認できる場合もあれば、バックグラウンドで動き続ける悪質なウイルスもあるため、ウイルス対策ソフトで確認を行うことが大切です。
電源が落ちた場合の対処法
パソコンの電源が落ちた場合は、次の5つの対処法を実践してみましょう。
- 充電や電源周りの確認
- 放熱環境の見直し
- 放電
- ソフトウェアのアンインストール
- パソコンの修理
順に説明します。
充電や電源周りの確認
パソコンの電源が落ちた場合、まずは充電や電源周りを確認しましょう。
充電ケーブルやACアダプターのケーブルがねじれていたり、過度に曲がっていたりすると適切に充電されないケースがあります。
充電ケーブルを挿していても接触不良が発生している可能性もあるため、改めて充電ケーブルを挿し直してみてください。
また、電源タップや延長コードを使わずにコンセントに電源を直接つなぐことも大切です。
放熱環境の見直し
パソコン本体が熱を持っている場合、放熱環境の見直しで問題が解消される場合があります。排気口付近にゴミやホコリが溜まっていないか確認し、定期的に清掃を行うことを心がけましょう。
また、自作パソコンの場合は内部ファンの清掃や交換を行うことで放熱環境の見直しが可能です。
既製品の場合は修理対象外となる可能性があるため、メーカーに問い合わせて修理を依頼するのが良いでしょう。
放電
パソコンの帯電が原因と考えられる場合、放電を行うことで問題が解決する可能性があります。
一般的な放電の手順は、以下のとおりです。
- 起動中のアプリやソフトウェアを全て終了させる
- ディスクやUSBメモリ、SDカードなどを取り外す
- パソコンの電源を切る(完全シャットダウン推奨)
- 全ての周辺機器とケーブルを取り外す(内蔵バッテリーを含む)
- 90秒以上放置して放電する
- 電源ケーブルやACアダプター、内蔵バッテリーを元に戻す
- パソコンの電源を入れる
パソコンの放電をする際は内蔵バッテリーを含む全ての周辺機器とケーブルを取り外す必要があります。
バッテリーを取り外せないタイプのパソコン(ノートパソコンなど)は対応できないため、メーカーに問い合わせて修理依頼を出すようにしてください。
ソフトウェアのアンインストール
特定のソフトウェアやアプリの使用中にパソコンが落ちる場合、それらのアンインストールを行いましょう。
アンインストール後に再インストールすると不具合が解消される場合もあります。
アンインストールの手順は使用するパソコンのOSやソフトウェアによって異なるため、スマホなどの別のデバイスで確認しながら正確に操作してください。
アンインストール後はデバイスの再起動を行うことも忘れないように気をつけましょう。
パソコンの修理
パソコンのOSに問題がある場合やパーツ故障が原因と考えられる場合、パソコン本体の修理が必要です。
専門知識がないとパソコン本体が破損するリスクもあるため、基本的にはご自身で対処せずにプロへ修理依頼を出しましょう。
起動しない場合にやるべきこと
パソコンが突然落ちた後、誤った対処をしてしまうとデータの破損やHDDの故障などにより、パソコンが再起不能となる恐れがあります。
パソコンが突然落ちた後の誤った対処法には、以下のものが挙げられます。
- OSの再インストール
- 再起動の繰り返し
- 強制終了の繰り返し など
パソコンが突然落ちた後、なかなか起動しない場合は「セーフモード」を試してみましょう。
セーフモードとは、必要最低限の機能に絞ってパソコンを起動させ、パソコン本体で発生中の異常を診断する機能のことです。
セーフモードの手順はパソコンのOSによって異なりますが、Windows 11の場合は以下の手順でセーフモードを起動できます。
- 再起動後、サインインの画面でShiftキーを押しながら「電源→再起動」の順にクリック
- 「オプションの選択」画面が表示されたら「スタートアップ設定→トラブルシューティング→詳細オプション」の順にクリックして再起動を行う
- パソコンの再起動後、オプションのリストが表示されたら「4」または「F4」キーを押してセーフモードで起動する
上記の手順で再起動しても問題が解消されない場合は、メーカーへ問い合わせて修理依頼を出しましょう。
パソコンの電源が落ちないための対策
パソコンの電源が突然落ちることを防ぐための対策は、次の3つが挙げられます。
- 定期的な清掃やメンテナンスを行う
- パソコンのスペックを確認して大きな負荷を与えない
- ウイルス対策ソフトを導入する
以下で詳しく説明します。
定期的な清掃やメンテナンスを行う
パソコンの不具合を発生させないためには、日頃からのメンテナンスが必要不可欠です。
定期的にパソコンの内部ファンや排気口付近の清掃を行い、熱暴走や帯電が発生しないようにしましょう。
ノート型パソコンの場合は、キーボードやスピーカーの隙間からホコリが入り込むため、使わないときは閉じた状態にする、定期的にエアダスターなどで掃除するなど、工夫しましょう。
パソコンのスペックを確認して大きな負荷を与えない
パソコンのCPU稼働率が100%に近い状態は、パソコンがフリーズする原因になります。
具体的には、ソフトウェアやアプリの複数同時起動、負荷の大きいオンラインゲームや3D CADなどが挙げられます。
パソコン本体のスペックを確認した上で、必要以上に大きな負荷を与えないことを心がけましょう。
ウイルス対策ソフトを導入する
パソコンを購入した際は、事前に対策ソフトを導入してウイルス感染を防止することが大切です。
特に、仕事で使用するパソコンの場合、ウイルス感染が原因で不正利用や情報漏洩のリスクにつながります。
情報漏洩が発生すると企業の社会的信用が失墜することにもなりかねないため、ウイルス対策ソフトは必ず導入しておきましょう。
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パソコンが突然落ちる場合は電源周りや放熱環境の見直しが必要
パソコンの使用中に突然電源が落ちてしまう原因は、主に以下のとおりです。
- パソコンの熱暴走
- 電源周りの問題
- 帯電による誤作動
- メモリの不具合
- パソコン本体の故障
- ソフトウェア異常やエラーの蓄積
- ウイルス感染
これらを未然に防ぐには、パソコン本体の定期メンテナンスやウイルス対策ソフトの導入が必要です。
また、パソコンが突然落ちてしまった場合は、対処法を誤ると完全に復旧不可の状態になる場合もあります。本記事の対処法を試しても問題が解消しない場合は、専門知識を有する業者に修理を依頼しましょう。
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