USB PD(USB Power Delivery)の特徴とは? 注意点も解説

通信ノウハウ

USB PD(USB Power Delivery)とは、高出力で電力を供給する規格です。スマホやパソコンが普及している昨今、充電時間の短縮や汎用性の高さで注目を集めています。

一方、使用する機器やケーブルの組み合わせによっては十分に性能を発揮できないため、注意が必要です。

本記事では、USB PDの概要や従来の規格との違い、特徴・メリットを紹介します。

USB PDを使用する際の注意点や、USB PD対応機器を購入する際のポイントをわかりやすく解説するので、よく理解できずに困っている方は参考にしてください。

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記事サマリー

USB PDとは充電規格のこと

USB PDとは、Power Deliveryの略称で、電力供給を効率的に行う充電規格のひとつです。

最大240Wの電力供給ができる規格のため、スマホやタブレット、パソコンの急速充電ができます。

供給可能な最大電力や利便性はUSB PDのバージョンによっても異なり、将来的にはさらに性能の向上が期待されています。

USB PDの種類や従来のUSB規格との違い

USBの種類は複数あります。従来の規格の最大電力は2.5〜15Wほどでした。

規格 最大電力
USB 2.0 2.5W
USB 3.2 4.5W
USB BC1.2 7.5W
USB Type-C 15W

一方、USB PDでは最大100Wに対応できるようになり、使用されるケーブルもUSB Type-Cに統一されました。さらに、USB PD EPRと呼ばれる種類では、最大240Wまで対応可能になっています。

USB PDは、主にスマホやタブレット、パソコンなどのデバイスを充電するために使用されていました。

USB PD EPRの登場により、ゲーミングノートパソコンやモニターなど、大きな電力を必要とする機器にも対応できるようになっています。

USB PDとUSB Type-Cの違い

USB PDとUSB Type-Cは組み合わせて使用されるため、混同されやすい傾向にあります。しかし、厳密には異なるものなので違いを理解しておきましょう。

USB PDは高出力な電力供給が可能な”充電規格”です。一方、USB Type-CはUSB規格のことで、”コネクタの形状”をさします。

USB Type-Cケーブルにも種類があり、USB PDを使用する際には、USB PDに対応したUSB Type-Cケーブルが必要です。

USB PDに対応するデバイスや使えるシーンの一例

USB PDが使えるデバイスや使えるシーンの一例は以下のとおりです。

  • ノートパソコン
  • スマホ
  • タブレット
  • モバイルバッテリー
  • 液晶タブレット
  • モバイルプロジェクター

USB PDは上記のとおり、さまざまなデバイスへ電力供給や充電が行えます。ただし、全てのデバイス、機器で使用できるとは限りません。それぞれがUSB PDに対応している必要があります。

たとえば、USB Type-Cポートがあるパソコンでも、USB PDに対応していなければ使用できない可能性や、十分に性能を発揮できない可能性があるため注意しましょう。

USB PDの特徴・メリット

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USB PDの特徴・メリットは以下のとおりです。

  • 急速充電が可能
  • 幅広いデバイスに対応
  • コネクタがType-Cに統一されている
  • 電力の供給・受給を切り替えられる

それぞれ詳しく紹介します。

急速充電が可能

前述のとおり、USB PDは従来のUSB規格と比べて高出力の電力供給が可能な規格です。最大240Wまで対応できるため、スマホやノートパソコン、タブレットなどのデバイスで急速充電ができます。

従来のUSB充電では時間がかかっていた場面でも、USB PD対応の充電器とケーブルを使えば短時間での充電が可能です。

幅広いデバイスに対応

スマホやノートパソコン、タブレット、モバイルバッテリー、モバイルモニター、ゲーム機器など、幅広いデバイスに対応している点はUSB PDのメリットのひとつです。

デバイスごとに複数の充電器を持ち歩く必要がなくなるため、荷物の軽量化ができます。お出かけや出張、旅行の際に便利です。

コネクタがType-Cに統一されている

コネクタもUSB Type-Cに統一されているため、USB PDに対応したUSB Type-Cケーブルをさまざまなデバイスで使いまわせます。

複数のデバイスで共通のケーブルが使えるようになり、ケーブル周りの煩雑さを解消できるのもUSB PDのメリットのひとつです。

さらに、USB Type-Cはリバーシブル構造のため、上下の向きを気にせず挿すことが可能です。従来のUSB規格よりも使いやすさが向上しています。

電力の供給・受給を切り替えられる

USB PD対応のUSB Type-Cケーブルにはロールスワップと呼ばれる機能が備わっており、電力の供給側と受給側のスワップ(入れ替え)が自動的に行われます。

たとえば、充電器とパソコンをつなぐと、パソコンに電力が供給されて充電できます。

一方、スマホとパソコンをつないでいる場合、パソコンからスマホに電力が供給されてスマホの充電が行われます。利用者は特別な設定などをする必要がありません。

双方向に電力を供給できるため、柔軟な使い方が可能です。

USB PD対応機器を購入する際の注意点

USB PD対応機器を購入する際には、以下の点に注意しましょう。

  • デバイスによって対応していないことがある
  • デバイスに応じたW数の充電器やACアダプタを使用する
  • 使用するUSB Type-Cケーブルの規格にも注意する

それぞれ詳しく紹介します。

デバイスによって対応していないことがある

USB PDを購入する前に、使用する予定のデバイスがPDに対応しているかを確認しましょう。非対応のデバイスや機器に使用すると、性能が最大限に発揮されません。

たとえば、iPhoneではiPhone8からPDに対応しており、USB PDを使用した急速充電が可能です。パソコンやゲーム機など、デバイスによっては対応していないケースもあるため、USB PD対応の充電器やケーブルを購入する前に確認しておきましょう。

※ Apple、Appleのロゴ、iPhoneは米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。
iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスにもとづき使用されています。
※ TM and ©2025 Apple Inc. All rights reserved.

デバイスに応じたW数の充電器やACアダプタを使用する

USB PDは高出力で急速充電が可能な規格ですが、デバイスに応じた必要Wに対応したものを購入することが大切です。

たとえば、充電に100Wの電力を必要とするデバイスの場合、USB PD対応かつ100Wの出力ができる充電器とUSB Type-Cケーブルが必要になります。

充電器が60Wまでの出力にしか対応していない場合、認識されなかったり、バッテリーの充電が行われなかったりするため注意しましょう。

使用するUSB Type-Cケーブルの規格にも注意する

USB PDを使用する際には、USB PD対応のUSB Type-Cケーブルが必要です。さらに、USB Type-Cケーブルにもいくつか種類があり、供給可能な電力が異なります。

たとえば、3A(最大60W)と5A(最大100W)に加え、最大240Wまでの供給が可能なUSB PD EPR対応のUSB Type-Cケーブルなどがあります。

デバイスと充電器が100Wに対応していても、3A(最大60W)のUSB Type-Cケーブルを使用していると100Wでの出力は行われません。

購入する際には、デバイスと充電器(もしくはACアダプターなど)、ケーブルの組み合わせに注意しましょう。

USB PD対応機器を選ぶ際のポイント

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USB PD対応機器を購入する際の選び方のポイントを紹介します。

  • USB PD対応充電器を購入する際の選び方
  • USB PD対応ケーブルを購入する際の選び方

それぞれ詳しく紹介するので、購入する際の参考にしてください。

USB PD対応充電器を購入する際の選び方

USB PD対応充電器は以下の内容を確認して選びましょう。

  • 最大出力W数で選ぶ
  • サイズで選ぶ
  • ポート数で選ぶ

上記のうち、特に重要なポイントは最大出力W数です。スマホやワイヤレスイヤホンなどであれば比較的低いW数でも急速充電できるかもしれません。

一方、ノートパソコンをはじめとする充電に必要なW数が高いものにも使用する場合は、それに応じたW数のものを購入することが大切です。

最大出力W数が大きくなるほど値段は高くなる傾向にありますが、幅広いデバイスに対応できます。スマホからパソコンまで、幅広いW数のデバイスで使用するなら、最大出力W数の大きい充電器を購入すると良いでしょう。

USB PD対応ケーブルを購入する際の選び方

USB Type-Cケーブルは、USB PD対応のものを購入することが大前提です。加えて、用途に応じた性能のケーブルを購入してください。

たとえば、スマホやタブレットの充電に使用するため、60Wまでで問題ないなら3A(最大60Wまで対応)のケーブルを選びましょう。

一方、ノートパソコンの充電に使用し、100Wまで必要なら5A(最大100Wまで対応)のケーブルを購入してください。

映像出力で使用するなどで240Wまで必要なら、USB PD EPR対応のケーブルを購入するなど、必要なW数に応じたケーブルを選びましょう。

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USB PD使用時は機器やケーブルの性能と組み合わせに注意して利用しよう

USB PDとは、Power Deliveryの略称で、電力供給を効率的に行う充電規格のひとつです。汎用性が高く、大きな電力を必要とする機器にも対応できるため、注目を集めています。

USB PD(Power Delivery)を利用する際は、使用する機器やケーブルの性能・規格に注意が必要です。

対応していない機器やケーブルを使用すると、十分に性能を発揮できなかったり、使用できなかったりするため注意しましょう。

パソコンやスマホをはじめとする通信につながる機器の疑問やトラブルで悩んでいるなら、ぜひ「ドコモ光」をご検討ください。快適にインターネットを利用しつつ、「USB PDの使い方がわからない」などでお困りの際にはサポートサービス(有料)にご相談いただけます。

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