災害時に使えるフリーWi-Fi「00000JAPAN」とは?使い方や注意点を解説

通信ノウハウ

災害時にWi-Fiを通じた情報収集や安否確認が可能かどうか、わからない方もいるのではないでしょうか。災害時には普段使用しているWi-Fiが使えなくなる可能性があるため、Wi-Fiが使えなくなったときの備えをしておいた方が良いでしょう。

本記事では、災害時にWi-Fiが使えなくなったときの対処法や、無料開放される公衆無線LANサービス「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」の概要や使い方を紹介します。

予備回線として契約しておくと便利なモバイル回線も紹介するので、災害時に備えて回線の確保を検討している方は参考にしてください。

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記事サマリー

災害時におけるWi-Fiをはじめとするインターネット回線の重要性

インターネットを通じてさまざまなサービスや情報にアクセスできる昨今、災害時のインターネット接続は重要な役割を担っています。具体例は以下のとおりです。

  • 災害情報の収集
  • 家族・知人の安否確認
  • 交通情報の確認

政府や自治体にとっても、国民に情報を発信するために重要なツールとなっています。

そのため、災害時にWi-Fiをはじめとするインターネットに接続できる環境や、接続する方法・手段を理解しておくことが大切です。

災害時にWi-Fiが使えなくなる主な原因

災害時にWi-Fiが使えなくなる主な原因は以下のとおりです。

  • 停電によってWi-Fiルーターが停止する
  • 回線や基地局が被災して通信障害が発生する
  • 通信が混雑してつながりにくくなる

それぞれ詳しく紹介します。

停電によってWi-Fiルーターが停止する

災害の影響によって停電が起こると、Wi-Fiが使えなくなるケースがあります。

たとえば、光回線などの固定回線を利用していて、ONU(光回線終端装置)やWi-Fiルーターなどの周辺機器を通じてデバイスに通信を提供している場合、停電によりこれらの機器への電力供給が停止し、Wi-Fiネットワークも機能しなくなります。

一方、モバイルWi-Fiはモバイル回線と同様に、キャリアから提供される回線を使用しています。そのため、停電時でも使えることがほとんどです。

回線や基地局が被災して通信障害が発生する

災害により、基地局や回線に被害がおよぶと通信障害が発生します。過去に起こった大規模な地震でも、基地局や回線の被災によりサービスが中断されたことがあります。

通信障害によってWi-Fiが使えなくなった場合、ユーザー側は復旧を待つしかありません。通信障害が発生していない別の回線を利用するのも対策のひとつです。

通信が混雑してつながりにくくなる

災害時には安否確認のため、インターネットや電話回線の混雑が予想されます。回線が混雑してつながりにくくなる状態を「輻輳(ふくそう)」と呼びます。

輻輳の状況下では、Wi-Fi回線が使えなくなっているわけではありません。あくまでも「混雑によりつながりにくい」状態です。

災害時に利用できる「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」とは?

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災害時には「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」と呼ばれる公衆無線LANが無料で提供される場合があります。00000JAPANとは、大規模な災害が起きたときに、誰でも使えるフリーWi-Fiを提供する取組みです。

通常時は有料のWi-Fiを提供している通信会社などが、災害発生時に「00000JAPAN」という共通のWi-Fi名(SSID)で無料開放します。避難所や被災地などでの情報収集や連絡手段を支援することを目的とした取組みです。

民間企業が協力して行うもので、一般社団法人無線LANビジネス推進連絡会(通称:Wi-Biz)が定めたガイドラインに基づいて運用されます。

00000JAPANが提供されるタイミングや利用可能な場所

00000JAPANは、自然災害や大規模な通信障害が発生した際に提供されます。具体的には、大規模な地震や台風などの災害発生時、および災害にともない通信設備の障害が発生したタイミングです。

ただし、提供の条件が厳密に決められているわけではありません。スムーズな運用のために、各事業者は提供を判断するための情報の収集先や連携体制、意思決定の流れなどを平時から整理しておくことが望まれています。

基本的には、普段から各キャリアがWi-Fiを提供している場所で利用できます。具体的な場所を知りたい場合は、キャリアの公式ページを参考にすると確実です。キャリア以外では、自治体や大学などの施設でも提供される場合があります。

00000JAPANの利用方法

00000JAPANは、提供されているエリアに行き、Wi-Fi設定から選ぶと接続できます。緊急時の利便性を重視しているため、パスワードをはじめとする認証手続きは不要です。

誰でも簡単にアクセスできる便利なサービスである反面、通信の暗号化はされておらず、セキュリティが低い点に注意しましょう。

総務省では、情報収集の利用に留め、個人情報の入力をはじめとするセキュリティリスクを伴う場合の利用時は十分に注意するか、VPNなどでセキュリティ対策を施すよう推奨しています。

災害時にWi-Fiがつながらない場合の対処法・代替案

災害時にWi-Fiにつながらない場合の対処法は、00000JAPAN以外にもあります。00000JAPANを含む対処法の一例は以下のとおりです。

  • 予備のモバイル回線やWi-Fi回線に切り替える
  • 00000JAPANやそのほかのフリーWi-Fiを活用する
  • テザリング機能を活用する
  • 連絡は公衆電話や災害伝言ダイヤルを活用する
  • 情報収集はラジオやテレビも活用する

それぞれ詳しく紹介します。

予備のモバイル回線やWi-Fi回線に切り替える

Wi-Fiが利用できなくなった場合、予備のモバイル回線やWi-Fi回線に切り替えるのも有効な手段のひとつです。たとえば、停電で光回線のWi-Fiが使えなくなった場合でも、モバイルWi-Fiの回線なら使える可能性があります。

また、Wi-Fiを提供している通信事業者の回線で通信障害が発生した場合でも、モバイル回線に切り替えることで通信ができるかもしれません。

さらに、一部のキャリアでは災害時用のサービスが提供されるケースもあります。

たとえば、「ドコモ」では災害時に、利用データ量を気にすることなく被災地での情報収集を快適に行っていただくことを目的に「災害時データ無制限モード」を提供する場合があります。

通常、利用可能データ量の上限に到達すると、追加のデータ購入が必要です。しかし、「災害時データ無制限モード」中は速度制限がかからなくなります。

そのため、災害時のために便利なサービスを提供しているモバイル回線と契約しておくことも、災害時の備えのひとつです。

00000JAPANやそのほかのフリーWi-Fiを活用する

予備回線を持っていないのであれば、00000JAPANやフリーWi-Fiの活用も検討しましょう。00000JAPANやフリーWi-Fiは提供されている場所が限られるため、事前に把握しておくことが大切です。

なお、前述したとおり00000JAPANやフリーWi-Fiは不特定多数の人がアクセスできるサービスです。セキュリティは低い傾向にあるため、クレジットカード情報や個人情報を入力する用途での使用は控えましょう。

テザリング機能を活用する

テザリング機能とは、スマホなどのデバイスをWi-Fiルーターのように使用し、ほかのデバイスにインターネット接続を共有する機能です。

たとえば、スマホのテザリング機能を使えば、モバイル回線をパソコンやタブレットなど別のデバイスに共有できます。

スマホ自体がWi-Fiルーターのような役割を担うため、スマホの回線が利用できる状態であれば屋外・屋内問わず使用できる点がメリットです。

ただし、テザリングによってインターネット接続を共有すると、その分データ容量の消費も多くなります。データ容量に余裕があるプランに契約しておくと良いでしょう。

テザリングに関しては以下の記事でも詳しく紹介しているので、併せてご覧ください。

「スマホのテザリングでPCをインターネットにつなぐ方法や注意点を解説」

連絡は公衆電話や災害伝言ダイヤルを活用する

Wi-Fiが使えない場合の連絡手段として、公衆電話や災害伝言ダイヤルがあります。

災害伝言ダイヤルとは、大規模な災害が発生した際に、被災地への電話がつながりにくくなる状況を想定し、安否情報などの「音声メッセージ」を録音・再生できる災害用の伝言サービスです。

災害伝言ダイヤルも00000JAPAN同様、災害により通話がつながりにくい状況になると提供されます。災害伝言ダイヤルは「171」の電話番号で利用可能です。

インターネットに接続できるようになれば、スマホなどのデバイスから安否確認ができる「災害用伝言板(web171)」も利用可能です。災害時の連絡手段はひとつの方法に限定するのではなく、家族と話し合い、複数確保しておくことが大切です。

情報収集はラジオやテレビも活用する

インターネットはさまざまな情報にアクセスできるため便利ですが、災害時には正確な情報を収集することが大切です。フェイクニュースに惑わされると、二次災害に発展する恐れがあります。

インターネットを利用する際には、公的機関が発信する情報を参考にしましょう。インターネット以外では、ラジオやテレビで発信されるニュースを参考にすることが大切です。

災害時のWi-Fi回線断線に備えてモバイル回線を用意しておこう

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災害時にはWi-Fiが使えなくなる可能性があります。そのため、Wi-Fiとは別の回線を確保しておくと良いでしょう。モバイル回線は、通信障害や混雑が起こっていなければ停電時でも使えます。

キャリアによる災害時用のサービスが提供されたり、テザリングを使用してほかのデバイスにインターネット環境を共有できたりして便利な点もメリットです。

災害時に備えてモバイル回線に契約するなら「ahamo」がおすすめ

災害時に備えてモバイル回線への契約を検討しているなら、ぜひ「ahamo」をご検討ください。 「ahamo」では、以下の災害時に役立つサービスを提供しています。

サービス 概要
エリアメール 緊急地震速報や津波警報、気象などに関する特別警報などの情報を通知するサービス
災害用伝言板 安否情報を文字で登録でき、登録された安否情報は携帯電話やパソコンから確認可能
どこでも災害・避難情報 事前に登録した地域で災害・避難情報が配信された際にSMSでお知らせするサービス
離れて暮らす家族や友人に避難を呼びかけることが可能
災害時データ無制限モード 利用データ量を気にすることなく被災地での情報収集を快適に行っていただくことを目的にしたサービス
副回線サービス(お申込みが必要、有料) デュアルSIMにより他社の副回線に切り替えて利用可能なサービス
個人・法人429円(税込)、法人のみ550円(税込)
災害時や通信障害時などの有事の際の備えとしても有用

「ahamo」では月額2,970円(税込)※1で30GBのデータ通信が可能です。利用可能データ量の範囲以内でテザリングも手続き不要かつ無料で使えます。また、30GBを超えてしまっても、いつでも1GB550円(税込)でデータの買い増しが可能です。

「ahamo」に月額1,980円(税込)で80GBの大盛りオプションを追加すれば、月間110GBが使える「ahamo大盛り」も選択できます。さらに、5分以内の国内通話無料※2もついており、オプションなしで何度でも利用できます。

在宅ワークやオンライン授業、動画・ゲーム・音楽など、ネットをストレスなく楽しみたい方におすすめです。

災害時にWi-Fiの予備回線としても使えるモバイル回線を探している方や、データ容量が大きめのプランを探している方は、ぜひ「ahamo」をご検討ください。

※1 機種代金が別途かかります。
※2 5分超過後は、22円/30秒の通話料がかかります。「SMS」、他社接続サービスなどへの発信は、別途料金がかかります。

「ahamo」についての詳細はこちら

災害時はWi-Fiだけではなく公衆無線LANサービスやモバイル回線も活用しよう

災害時にはWi-Fiが使えなくなる可能性があります。災害に備えるなら、Wi-Fiが使えなくなった時のために、代替の方法を確保しておくことが大切です。

00000JAPANは代表的な災害時の公的なサービスです。しかし、セキュリティが低いため注意しなければなりません。

安全にインターネットに接続したいなら、モバイル回線を持っておくとテザリングやキャリアのサービスが使えて便利です。災害に備えて予備回線を探しているなら、ぜひ「ahamo」をご検討ください。

「ahamo」についての詳細はこちら

※「Wi-Fi」は、Wi-Fi Allianceの登録商標です。

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