アナログ回線を利用するADSLの通信速度
ADSLは、一般家庭にあるアナログの電話回線を利用してインターネットに接続する方法で、2000年代前半から後半にかけて広く普及しました。
電話音声とは異なる高い周波数で通信を行うため、電話をしている間も高速でインターネットを利用できるところが特徴です。
ただし、「高速」の基準は、インターネット機器や提供サービスの進化とともにどんどんハードルが高くなっています。
ADSLでは、どれくらいの通信速度が出るのかチェックしてみましょう。
ADSLの最大速度
ADSLの最大速度は、回線の種類にもよりますが、アップロード速度をあらわす上りが5Mbps、ダウンロード速度をあらわす下りは50Mbps程度であることが多いです。
ただし、この数値はあくまで理論値であり、実際にこの速度で通信できるケースは少なくなっています。
ADSLで使われる銅線は長距離伝達が得意でないため、基地局からの距離が離れると通信速度が落ちる上に、契約プランの上限が最大速度より制限されていれば、それ以上の通信速度は実現しません。
ADSLの平均速度
同じADSLを使っていても、さまざまな要素によって速度にばらつきが出ますが、一般的には下り10Mbps前後が平均速度だといわれています。
10Mbps前後だと、メールの送受信やSNSの閲覧は問題なく行えますが、動画を視聴する場合は読み込みに時間がかかることもあるでしょう。
各コンテンツをスムーズに利用するためには、Web会議の場合は下り10Mbps~30Mbps、オンラインゲームは下り30Mbps〜100Mbpsの速さが必要です。
このように、リアルタイムで映像の更新を行い、ほかのユーザーとコミュニケーションを取るコンテンツでは、通信速度にストレスを感じやすくなると考えられます。
ADSLの測定方法
自分の環境でどれほどの通信速度が出ているか判断できない方も多いと思いますが、自宅で簡単に通信速度の測定ができます。
最も簡単なのは、Googleで「インターネット速度テスト」と検索すると最上位に出てくる機能を使う方法です。検索ページ上の「速度テストを実行」ボタンをクリックするだけで、速度測定が完了します。
また、以下のようにアクセスするだけで速度測定を行い、結果を表示してくれるサイトも複数存在します。必要に応じて、好みのサイトにて速度の測定を行いましょう。
ADSLの通信速度が遅いときの改善方法
インターネットの速度が遅いと、Web検索や動画視聴がスムーズにできず、とても不便に感じるでしょう。
ここでは、通信速度が遅いと思った時にすぐ試せる方法を4つ紹介します。インターネットの速度が遅く困っている方は、ぜひ参考にしてください。
モデムを再起動する
インターネットの通信速度が遅い場合、まずはADSLモデムの再起動を行ってみましょう。
モデムは手動で再起動を行わない限り、ずっと稼働し続けます。常に稼働していると不具合が発生しやすくなるため、2週間に1回程度、再起動するようにしましょう。
モデムを再起動する手順は、以下のとおりです。
- パソコンの電源を切る
- IP電話対応機器(IP電話ルーターなど)の電源を切る
- ADSLモデムの電源を切る
- 全ての電源を切った状態で5分ほど待つ
- ADSLモデムの電源を入れ、ランプが完全に点灯するまで数分待つ
- IP電話対応機器の電源を入れ、ランプが完全に点灯するまで数分待つ
- パソコンの電源を入れる
ADSLモデムにつながっている末端のデバイスから順に電源を抜いていき、今度は逆にADSLモデムから電源を入れ直します。デバイスの種類や数、配線方法は環境によって異なりますが、再起動させる流れは同じです。
モジュラーケーブルを見直す
モデムを再起動しても改善しない場合は、モジュラーケーブルの長さをチェックしましょう。
モジュラーケーブルとは、ADSLモデムをつなぐ電話線を構成するケーブルのことです。モジュラーケーブルが長ければノイズが発生しやすくなるため、極力短いものを選んだほうが良いといえます。
また、モジュラーケーブルの先端についた「モジュラープラグ」にはさまざまな種類があるため、購入する際は自宅の端子に適したものを選びましょう。
保安器の交換を依頼する
電話の着信時に切断されたり、電話中にノイズが聞こえたりなど、電話を使っているときだけ影響が出ている場合は、保安器を交換することで状態が改善するケースがあります。
保安器とは、落雷によって発生する誘導電流や異常電圧から通信機器を保護するための装置です。一般的には、戸建て住宅なら外壁の軒下に、集合住宅ならMDF(主配線盤)にまとめて設置されています。
保安器を設置した事業者に相談して交換の対応を行うことになりますが、保安器の交換には工事が必要です。また、有料になることもあるため、不安な方は事前に料金の詳細など尋ねてみることをおすすめします。
機器(パソコンやルーター)を買い替える
インターネットの速度が遅い場合、パソコンやルーターなどの機器側に問題がある可能性もあります。
まずは、パソコン内で保留になっているアップデートがないかどうかをチェックしましょう。また、パソコンのOSを最新バージョンに更新することで、通信状況が改善されるケースもあります。
現在のOS は、Windowsでは「設定」>「更新とセキュリティ」のWindows Updateから、macOSは「Apple メニュー」>「システム環境設定」>「ソフトウェア・アップデート」から確認することが可能です。
IP電話対応機器も、ファームウェアバージョンが最新かどうかの確認を行いましょう。
バージョンの確認は、パソコンにつないだ状態でパソコン画面から行う方法が一般的です。機器によって確認方法の詳細や最新ファームの数値が異なるため、メーカーの公式サイトなどを見ながら進めるようにしてください。
これらの方法を試しても特に変化がなければ、機器が寿命を迎えている可能性も考えられます。
各機器の一般的な寿命は、デスクトップパソコンが5年~8年、ノートパソコンが3年~5年、ルーター本体は4~5年程度です。目安の年数より長く使用しており頻繁にトラブルが起こるのであれば、機器の買替えもひとつの選択肢に入ります。
ADSLから光回線への乗り換えをおすすめする理由
インターネットの通信速度を重視するなら、機器の買替えと同時に回線の見直しもおすすめします。ADSLは通信環境が全て整ったとしても、下り最大速度は50Mbps程度です。
一方で、光回線の下り最大速度は1Gbps(およそ1,000Mbps)であることが多く、高速かつ安定したインターネット接続を行いやすくなっています。
光ファイバーは長距離伝送やノイズにも強いため、基地局からの距離が遠くても通信速度に影響を与えません。
光回線をはじめて利用する際には、電柱から光ファイバーケーブルを家の中に通す工事が必要となりますが、日程調整や立ち合い工事だけ済ませてしまえば、日々快適なインターネット環境を利用できるようになります。
ADSLはサービスの終了が決まっている
ADSLから光回線への乗り換えをおすすめする理由のひとつに、ADSLはサービスの終了が決まっていることが挙げられます。
ADSLはすでに新規申込みを終え、一部の地域からサービスの終了を開始中です。ADSL によるインターネット接続は、2024年3月末には全国で利用できなくなってしまいます。
ADSLからの乗り換え先はひとつではありませんが、考えられる選択肢のなかで通信速度が速く、通信品質に優れているのは光回線だといえるでしょう。
総務省が令和2年に公表した「通信利用動向調査」によると、すでに企業の88.5%は光回線に移行していることがわかります。
各種コンテンツの利用には大きな通信速度が必要となる
現代、インターネット上でさまざまなサービスを楽しめますが、そのために必要となる通信速度も大きくなってきています。
各種サービスを快適に利用するために必要な通信速度の目安は、以下のとおりです。
サービス名 | 上り | 下り |
---|---|---|
メール | 1Mbps | 128Kbps〜1Mbps |
Web・SNS閲覧 | - | 1Mbps〜10Mbps |
写真 | 3Mbps | - |
動画 | 10Mbps | 3Mbps〜25Mbps |
Web会議 | 1Mbps〜2Mbps | 10Mbps~30Mbps |
オンラインゲーム | 30Mbps以上 | 30Mbps〜100Mbps |
動画視聴やオンラインゲームなど、エンタメコンテンツは特に必要なデータ容量が大きくなります。最近はテレワークも普及してWeb会議をする機会も多いため、ビジネスシーンでもADSLの通信速度だと遅いと感じる場面が増えているでしょう。
これらのサービスを快適に利用するためには、高速処理と大容量化に対応できる光回線の利用がおすすめだといえます。
ドコモ光では最大通信速度10Gbpsプランも登場!
光回線を提供する会社はたくさんありますが、通信速度にこだわりたい方は、ぜひ「ドコモ光」のご利用を選択肢に入れてはいかがでしょうか。
ドコモ光では、下り最大通信速度1Gbpsの「ドコモ光 1ギガ」プランだけでなく、一部地域では下り最大通信速度10Gbpsの超高速インターネット「ドコモ光 10ギガ」プランも提供しています。
ベストエフォート型サービスのため、実使用速度は利用する環境や機器などによって異なりますが、高画質かつ大容量のコンテンツも複数デバイスで同時に楽しみやすくなっています。
「ドコモ光10ギガ」プランの提供エリアは、NTT東日本エリア・NTT西日本エリアそれぞれ一部地域に限られますが、順次拡大予定です。
各プランの料金や契約期間などの詳細は、以下の表にて確認いただけます。
月額料金(ドコモ光 1ギガ)※1 | (マンション) タイプA:定期契約あり4,400円(税込)、定期契約なし5,500円(税込) タイプB:定期契約あり4,620円(税込)、定期契約なし5,720円(税込) 単独タイプ:定期契約あり4,180円(税込)、定期契約なし5,280円(税込) (戸建て) タイプA:定期契約あり5,720円(税込)、定期契約なし7,370円(税込) タイプB:定期契約あり5,940円(税込)、定期契約なし7,590円(税込) 単独タイプ:定期契約あり5,500円(税込)、定期契約なし7,150円(税込) ドコモ光ミニ:定期契約あり2,970~6,270円(税込)、定期契約なし4,620~7,920円(税込) |
月額料金(ドコモ光 10ギガ)※2 | タイプA:定期契約あり6,930円(税込)、定期契約なし8,580円(税込) タイプB:定期契約あり7,150円(税込)、定期契約なし8,800円(税込) 単独タイプ:定期契約あり6,490円(税込)、定期契約なし8,140円(税込) |
契約期間 | なし または 2年定期契約 |
最大通信速度※3 | ドコモ光:最大1Gbps ドコモ光 10ギガ※4:最大10Gbps |
申込み方法 | ①ご相談フォームで受付 ②ご相談(希望の曜日・時間に電話) ③申込み完了(そのまま電話で申込み可能) |
※1 定期契約プランは、2年間同一の「ドコモ光」契約を継続して利用することが条件となり、解約(定期契約のない料金プランへの変更含む)のお申出がない場合は自動更新となります。当該期間内での解約、定期契約のない料金プランへの変更などの場合、更新期間を除いて戸建タイプ 5,500円(税込)、マンションタイプ4,180円(税込) 、ドコモ光ミニ2,970円(税込)の解約金がかかります〈2022年6月30日以前にお申し込みのお客さまの場合、戸建タイプ14,300円(税込)(ドコモ光ミニ含む)、マンションタイプ8,800円(税込)の解約金となります〉
※2 2年間同一の「ドコモ光」の継続利用が条件となり、当該期間内での解約、定期契約のない料金プランへの変更などの場合、更新期間を除いて5,500円(税込)の解約金がかかります(2022年6月30日以前にお申し込みのお客さまの場合、14,300円(税込)の解約金がかかります)。なお、「ドコモ光」とペア回線(ドコモ光」と対になる携帯電話回線)の契約期間および更新期間はそれぞれ異なりますので、ご注意ください。
※3 ベストエフォート値による最大通信速度
※4 提供エリアは一部地域に限る
ドコモ光は、回線とプロバイダの料金一体型のため、別々に支払いを行う必要がなく手間が軽減できます。ドコモ光を利用する上で不明点があれば、メールもしくは電話でお問い合わせいただくことも可能です。
ADSL終了に伴う乗り換えの際に、ぜひドコモ光の利用をご検討ください。
早めにADSLから光回線へ乗り換えて快適な速度を体験しよう
ADSLの通信速度は、上りが5Mbps、下りは50Mbps程度だとされています。近年、インターネットを利用するなかで必要とされる通信速度はどんどん大きくなっているため、ADSLの通信速度では物足りなさを感じるかもしれません。
また、2024年3月末にはADSLのサービスは終了するため、今のうちに回線の見直しを検討することをおすすめします。
ADSLに代わるインターネットの接続方法を探している方は、最大通信速度1Gbpsであることが多い光回線の利用を検討してはいかがでしょうか。通信速度が速く安定している光回線であれば、快適にインターネットを楽しめるようになるでしょう。
光回線でのインターネット通信を提供しているドコモ光には、最大通信速度10Gbpsのプランもあるため、通信速度を重視する方はぜひチェックしてください。
永年最大1,100円(税込)/月割引!※
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※「ドコモ光」契約者と同一「ファミリー割引」グループ内の「eximo」 「eximo ポイ活」 「irumo(0.5GBを除く)」 「5Gギガホプレミア」「5Gギガホ」「5Gギガライト(1GB超)」「ギガホ プレミア」「ギガホ」「ギガライト(1GB超)」の契約者が対象です。「5Gギガライト/ギガライト(1GB超~3GB)」は550円/月を割引します。また「5Gギガライト」「ギガライト」のご契約で、ご利用データ量が1GB以下の場合は対象外となります。同一「ファミリー割引」グループ内に「ドコモ光」「home 5G プラン」の両方が存在する場合は、「ドコモ光セット割」が適用されます。また、「ドコモ光ミニ」「home 5G プラン」の両方が存在する場合は、「home 5G セット割」が適用されます。月額料金が日割り計算となる場合は、割引額も日割り計算となります。